多村 腓骨骨折で前半戦の復帰は絶望的

[ 2008年4月26日 06:00 ]

<ソフトバンク・ロッテ>3回1死二塁、大塚の打球を追ってレフト・長谷川(手前)とセンター・多村(奥)が交錯する

 【ソフトバンク0―5ロッテ】思わず目を覆いたくなるシーンだった。3回1死二塁、大塚の飛球を追いかけた中堅・多村と左翼・長谷川が激しく交錯。左中間に転がった打球を一度は追いかけようとした多村だが、あまりの激痛に倒れ込んだ。大塚がホームまで駆け抜ける間、ヤフードームは静まりかえったままだった。

 王監督が心配そうに見つめる中、担架で医務室へ運ばれた多村。今季から毎試合派遣されている九州大学の医師の応急処置を受け、午後7時すぎには右足のひざから下を包帯で巻き、救急車で市内の病院へ搬送された。
 精密検査の結果は右の腓(ひ)骨骨折。入院はしないが、4~6週間の患部固定が必要で、前半戦での復帰は絶望的だ。これまでも故障に泣いてきた。横浜時代の06年は病気や自動車事故などでわずか39試合の出場。今季も腰痛のため18日の日本ハム戦から4試合を欠場し、23日の楽天戦から復帰したばかりだった。試合後、ギプスをつけた姿で球場に戻った多村は王監督に報告。車椅子で帰路に就き、ほとんど口を開かなかった。
 この試合前までリーグ4位の打率・301をマークしていた多村を欠いた打線はわずか4安打で、06年8月以来の2試合連続零敗。4度目の3連敗で借金が今季ワーストの3となった王監督は試合後「(多村は)そう簡単には復帰できないだろうから、みんなでカバーしていかないと」と声を絞り出した。

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2008年4月26日のニュース