初“YK”対決は“K”小林の勝ち

[ 2008年4月26日 06:00 ]

ロイヤルズ戦ダブルヘッダー第1試合の7回途中から登板、好救援したインディアンスの小林

 【インディアンス9―6ロイヤルズ】インディアンス・小林雅英投手(33)が24日(日本時間25日)、昨季までロッテで同僚だったロイヤルズ・薮田安彦投手(34)との投げ合いを制した。ダブルヘッダー第1試合で3点リードの7回2死一、二塁から救援し、1回1/3を無安打無失点。初ホールドをつけ、9―6の勝利へと導いた。対照的に薮田は2回2/3を4安打2失点。日本で“YFK”として名をはせた2人による対決は明暗が分かれた。

 百戦錬磨の強心臓はどこまでも落ち着いていた。3点差に迫られ、なお2死一、二塁。強打の代打ギーエンが送られたしびれる場面で小林がコールされた。内角へ148キロのシュートを2球続け、力ない一ゴロに仕留めた。8回はきっちり3者凡退。初めて任されたセットアッパー役を完ぺきな内容でこなして初ホールドをつかんだ。
 「初めは8回頭からの予定が前倒しになった。飲んだり食べたりじゃなく、こういうことを続けるのがチームメートになれる一番の近道」。勝利のハイタッチで笑顔を爆発させた。勢いに乗ったチームは続く第2試合も制して、お得な1日2勝。地区最下位から一気に2位へ浮上した。「いい仕事だ。打ち取りにくい打者をうまく料理してくれた」とセットアッパーに昇格させたウェッジ監督も目尻を下げた。
 ロッテ時代は不動の守護神として勝利の方程式“YFK”の締めを担った。その一角、薮田と初の投げ合いが実現。21日は日本食店で夕食を共にし、再会を祝い合った。そしてマウンドでは苦戦が続く元同僚に、かつての雄姿を焼き付けた。
 25日からは昨年地区シリーズで退けたヤンキース4連戦が待つ。「名前負けしないようにやっていきたい」と同い年のゴジラ斬りをもくろむ小林。目標とする守護神の座奪取へ向けての戦いはまだ始まったばかりだ。

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2008年4月26日のニュース