福留 またバット折れたけど1号!

[ 2008年3月6日 06:00 ]

<カブス・ブルワーズ>3回、右越えソロ本塁打を放ち三塁を廻る福留

 【カブス6-10ブルワーズ】カブスの福留孝介外野手(30)が4日(日本時間5日)のメサで行われたブルワーズ戦で08年の日本選手1号を放った。3番で3試合連続無安打に終わり、この日は初の2番で出場。3回の第2打席で開幕カードでの対戦が予想されるバルガスから、バットを折りながらも右越えにオープン戦14打席目の初アーチを運んだ。3試合で5本折ったバット問題は深刻化しているが、1、3打席目も快音を響かせ3打数3安打と復調をアピールした。

 いくらバットを折っても、打順が3番から2番に替わっても、気持ちは折れない。3回1死で迎えた第2打席。カウント2―0からの4球目、内角やや高めの真っすぐをきれいに振り抜くと、打球は高々と上がって右翼フェンスを越えた。
 「その前(2球目)に空振りした球と同じだったんで、また来るかと思って…。オープン戦ならではの配球でしょうね。(空気が)乾燥しているから打球が勝手に飛んでいったんですよ」
 昨季11勝6敗、開幕カードで当たるブ軍のローテーション投手バルガスから放った一発。自身初はもちろん、今年の日本選手初アーチというのに、うれしそうじゃない。初回に10打席ぶりの安打を中前に運び、5回には左前打。3試合連続無安打でざわつきだした地元メディアを黙らせる広角3安打にも「結果が出るに越したことはないけど、今は慣れること優先でやってるんで、気にしていない」。打順変更も「関係ない」と言い切る。
 試合前にはペリー打撃コーチから立ち位置などについてアドバイスされた。この様子を見ていた主砲リーから「聞き流しておけばいいから。君はやれるんだから」と声を掛けられたが、今はいろんなことにチャレンジする時期。立ち位置については「いつも違う。(本塁に)近づいたり、前に行ったり、後ろに下がったり…」と説明する。

 この日は全打席本塁から離れて立った。その結果の3安打にも「別に自信にも手応えにもならないし、Hがついたという結果だけ。あした、あさってもそれができるかどうか分からないんで」

 あくまで景気のいい言葉は吐かない。何がそうさせるのか。考えられるのはバット。実はホームランを打った際にも右手のグリップの位置で折れていたのだ。「打った瞬間、嫌な感じがしたんで(ベース1周から)還ってみると折れていた」

 ここ3試合で折ったバットは1、3、1の合計5本。乾燥した空気がバットの水分を奪い、折れたバットを見ると中がスカスカだという。

 「何とかしないとね」

 前日は球場に置いていたバットを数本、加湿器のある自分の部屋に持って帰った。これがどういう効果をもたらすか。気持ちは折れていないけど、この問題が解決しないとすっきりしない。

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2008年3月6日のニュース