ダル152キロ!開幕戦155キロ宣言

[ 2008年3月6日 06:00 ]

<日・ヤ>5回5安打2失点と力投したダルビッシュ

 【日本ハム3-4ヤクルト】日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が5日、今季本拠地初オープン戦、ヤクルト戦(札幌ドーム)で先発した。今月下旬にも出産予定の女優・サエコ夫人(21)がスタンドから見守る中で5回5安打2失点、最速152キロで6奪三振と力投。順調な調整を続けるエースは3・20の開幕戦で自己最速155キロを出すことを予告した。また、注目のルーキー中田翔内野手(18=大阪桐蔭)は本拠地デビューも4打数無安打に終わった。

  納得の開幕シミュレーションだったことは表情が物語っていた。試合後、ダルビッシュは缶コーヒーを手に足どりも軽くタクシーに乗り込んだ。

 「最初は良くなかったけど最後の方は自分の球に近いものがあった。収穫?試合をつくることを考えていた。ツーシームはかなり威力があったと思う。バットも折ったし」。エースは5回5安打2失点の数字以上に手応えを感じ取っていた。

 初回、先頭の福地への5球目に自己最速の154キロに迫る152キロをマーク。制球に苦しんだ2回に2失点もシーズン中同様、マウンドでフォームを微調整しながらの投球で修正。4回終了後はブルペンで約10球を投げて調整。5回は先頭の田中に「狙ってきているのは分かっていた」と、あえてツーシームで勝負。バットをへし折り左飛に打ち取った。続く武内、リグスの3、4番は連続三振締めで3者凡退。74球でマウンドを降りた。

 バックネット裏の最前列では出産間近のサエコ夫人が声援を送った。ダルビッシュは今季から札幌の寮を出て市内に愛の巣を構えた。今月下旬に出産予定のサエコ夫人は、関係者によれば札幌市内で出産する予定という。日本ハムは16日から27日まで北海道に滞在。ダルビッシュの登板予定は開幕戦の20日・ロッテ戦と27日・西武戦。球団幹部は「梨田監督の裁量次第だが、登板日と重ならなければ産休を認めることもあるのでは」と出産に立ち会うことを許可する可能性も示している。おなかの子は性別も分かっているが本人は「言わないですけど、名前も決めてあります」。立ち会い出産については「奥さんが痛がるのを見たくないんですよね」と苦笑いしながら、その表情は充実感にあふれている。
 登板中は三塁・中田の守備機会がなかった。「(三塁に)いかさないようにしました」として笑いを誘った。梨田監督も「ツーシームもよかったし、直球にも伸びと速さがあった」と開幕投手を務めるエースの仕上がり具合に満足げだ。
 「次は開幕だと思って投げたい。今シーズンは順調に来ているので155キロくらい出ると思う。開幕で?スピードガンがちゃんとしていれば」
 それを口にするだけの自信がある。開幕まであと2週間。若きエースはド派手な花火の打ち上げを準備している。

続きを表示

2008年3月6日のニュース