“エリカ様”完全V!「焦らず淡々と」68締め余裕の5差3勝

[ 2017年3月20日 05:30 ]

女子ゴルフツアーTポイント・レディース最終日 ( 2017年3月19日    鹿児島県姶良市 鹿児島高牧カントリークラブ=6397ヤード、パー72 )

<Tポイントレディスゴルフトーナメント・最終日>優勝した、菊地絵理香(左から4人目)は成田美寿々(左)渡辺彩香(左から3人目)らから祝福のフラワーシャワーを受ける
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 “エリカ様”が初日から首位を譲らない完全優勝を飾った。菊地絵理香(28=オンワードホールディングス)が5バーディー、1ボギーの68で回り、大会最少に並ぶ通算14アンダーで通算3勝目。昨年10月のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースから続いていた外国勢の優勝を「8」でストップした。5打差の2位は通算9アンダーの渡辺彩香(23=大東建託)。地元の鹿児島出身でアマチュアの勝みなみ(18)が2オーバーの36位でローアマに輝いた。

 初日から一度も首位を譲らなかった。10年目の菊地が初優勝の15年KKT杯バンテリン・レディース以来となる完全優勝でツアー通算3勝目。余裕の表情で優勝トロフィーを掲げた。

 「過去2回の優勝も逃げ切り。このパターンは得意、と自分に言い聞かせていました。プレッシャーもあったけど、とにかく焦らず淡々とプレーすれば勝てると思いました」

 幸先のいいスタートだった。1番で残り85ヤードを51度のウエッジでピンそば1メートルにつけて楽々バーディーを奪った。スコアを3つ伸ばした後半16番パー5では、左ラフから残り120ヤードを9Iでピン手前2メートルにピタリ。バーディーを奪うとガッツポーズを見せ、パーに終わった2位の渡辺に引導を渡した。春先から磨いてきたショートアイアンが勝負どころでさえた。

 十分に優勝を意識しながら逃げ切った。過去に2勝した際は、プレー中にスコアボードを見なかった。だが、今回はスコアボードでしっかりと他のプレーヤーの状況を確認しながら回ったという。「見れば見るほどプレッシャーはかかる。でも接戦になった時は状況を把握しないと優勝はできない。今後につながる1勝にしたかった」と高い意識を口にした。

 日本人としての意地を見せた。今大会の優勝で昨年10月から続いていた外国勢の連勝記録は「8」で止まった。だが、危機感は忘れない。「勝てたからといってあぐらをかいていてはいけない。イ・ボミさん、アン・ソンジュさん、申ジエさんなどと比べて、まだまだ足元にも及ばない。海外勢は調子を上げてくると思いますし、危機感を持ち続けることが大事」とあくまで冷静だ。

 今年の菊地は例年以上に“早咲き”だ。過去2度の優勝はいずれも4月だった。「本当は夏の方が好きなんですけどね。早めに勝ちたいと思っている結果かな」。生涯獲得賞金は3億円を突破。例年より早い“開花”は、自身初のシーズン複数回優勝の可能性も予感させる。

 ▼日本女子プロゴルフ協会小林浩美会長 これがツアー競技だ、というのを見せてくれた。練習の成果だと思う。それを土壇場で出してきて本当に素晴らしい。(菊地は)この優勝でまたひとつ上のステージに上った。年間複数回優勝達成のゾーンに突入したと思う。

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