苦節39場所目…森麗 初の勝ち越し決めた 

[ 2009年11月28日 06:00 ]

<大相撲九州場所・13日目>39場所ぶりにして初めて勝ち越しを決め勝栗を手に笑顔を見せる森麗

 【大相撲九州場所13日目】番付にしこ名が載った03年名古屋場所から38場所連続で負け越し中だった東序ノ口16枚目の森麗=もりうらら=(22=大嶽)が琴岡崎をうっちゃりで破り、4勝3敗で初の勝ち越しを決めた。

 立ち合い頭で当たったが、引いたところをつけ込まれて土俵際へ。しかし、ここで力士人生初といううっちゃりが決まり、観客約100人とまばらな館内は大喝采。森麗は「イチかバチかだった。努力すれば、いつか勝ち越せると信じていた」と感傷に浸った。

 取組後は入門当時の師匠・納谷幸喜さん(元横綱・大鵬)が滞在する福岡市内のホテルへ直行。「おかげさまで給金直りました」と頭を下げると「一生懸命やれば勝てるんだから、これからも頑張れ」と激励された。高知競馬のハルウララにちなんで今場所から改名させた師匠・大嶽親方(元関脇・貴闘力)も「縁起が良いからしこ名はこのままでいく」と目を細めた。

 ◆森麗 勇気(もりうらら・ゆうき=本名・森川勇樹)1987年(昭62)6月16日、千葉市若葉区生まれの22歳。小学2年で相撲を始めて、貝塚中卒業後に二子山親方(元十両・大竜)の紹介で入門。03年夏場所初土俵。番付にしこ名が載った同年名古屋場所から史上ワーストとなる38場所連続の負け越しを記録した。最高位は序二段西132枚目。通算68勝202敗3休。得意は右四つ。1メートル70、120キロ。家族は両親と姉、兄2人。趣味はテレビ観賞。

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2009年11月28日のニュース