白鵬 年間最多勝に並んだ!新記録でVも

[ 2009年11月28日 06:00 ]

大関・琴欧洲をすくい投げで下した白鵬

 大相撲九州場所13日目は27日、福岡国際センターで行われ、横綱・白鵬が大関・琴欧洲をすくい投げで下し、今年通算84勝を挙げ05年に朝青龍がマークした年間最多勝記録に並んだ。また、1敗で追っていた朝青龍が琴光喜に敗れ、賜杯争いで2差をつけた。14日目に2敗の朝青龍、豊ノ島、栃ノ心の3人がいずれも敗れるか、結びの一番で白鵬が勝てば、双葉山に並ぶ歴代7位の通算12度目の優勝が決まる。

【九州場所十三日目


 一枚も二枚も横綱の方が上手だった。白鵬は左上手から出し投げを打った際に自分より11センチも背の高い琴欧洲にもろ差しを許す。しかしそこから左右に体を揺らして相手の差し手を殺し左内掛けで揺さぶると、すかさず左からすくい投げ。2メートル3の巨体を土俵に転がした。取組の直後には首をかしげ、自らの取組に不満そうな表情を浮かべたが「まあ勝ちは勝ち。我慢して内掛けで崩してから攻めようと思った」と淡々と振り返った。

 この勝利で今年の通算白星を84とし、モンゴルの先輩横綱が持っていた歴代1位の年間最多勝記録に並んだ。「それを目標にやってきましたから。さりげなくやっているうちにこういう結果になりました。喜んだ方がいいのかな」とおどけてみせた。

 記録と同時に刺激になっていたのが、無言の男同士の約束だった。以前から親交のあるボクシングのWBC世界フライ級王者・内藤が千秋楽と同じ29日夜に因縁の亀田興との防衛戦に臨む。今はお互い決戦前とありメールなどでの連絡は控えているが「(優勝して)千秋楽は気持ち良くテレビ観戦しなくちゃね」と話した。

 この日、1敗で追っていた朝青龍が琴光喜に敗れ、2敗で朝青龍、栃ノ心、豊ノ島の3人が続く展開。きょう14日目の琴光喜戦に勝てば年間最多勝記録の更新と、尊敬する大横綱・双葉山と武蔵丸に並んで歴代7位の12回目の優勝が決まる。内藤より1日早く2場所ぶりの栄冠にリーチを掛け「(双葉山の出身地の)九州で優勝すれば一番いいですね」と勝利の青写真を描いていた。

 ≪懸賞数でも朝青龍の記録抜く≫懸賞の年間獲得本数で白鵬は一足早く朝青龍の記録を抜いた。これまでの最多は朝青龍が年間最多勝を記録した05年の1525本。白鵬はこの日14本を加え1529本で4本上回った。まだ残り2日間あり記録はさらに伸びる見通しだ。

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2009年11月28日のニュース