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【近畿大学】アロエベラ液汁 紫外線から皮膚守る効果新発見

[ 2017年9月9日 05:30 ]

 小林製薬株式会社(大阪市/社長:小林章浩)と近畿大学(東大阪市/学長:塩崎均)薬学総合研究所の森山博由准教授および森山麻里子客員准教授は共同研究で、アロエベラ液汁が紫外線(UVB)による皮膚のダメージを軽減し、皮膚を紫外線から守る効果があることを発見した。本成果は、小林製薬グループの化粧品類に活用していく。本研究成果は9月9、10日に千葉県で開催される、日本生薬学会第64年会で発表する。

 人の肌は絶えず紫外線にさらされており、紅斑ややけどなど肌に目に見えるトラブルがない場合であっても、肌細胞レベルでは常にダメージを受けている。

 ダメージが蓄積され、自己で修復できなくなった肌の角質細胞は、他の細胞に悪影響を与えないように自ら細胞死(アポトーシス)を選ぶ。細胞死それ自体は、紫外線から皮膚を守る自然な防御反応だが、この細胞死が過剰におこると、角質細胞が炎症の原因となるさまざまな起炎物質を放出して炎症反応を起こし、異常な角化細胞(角質のもとになる肌の深層にある細胞)が増加する。これが肌表面のキメの消失や水分量の低下といった肌荒れの原因になることが知られている。

 今回の研究では、アロエベラ液汁が紫外線による細胞死を引き起こす活性型タンパク質Caspase3(カスパーゼ)の発現を抑え、過剰な細胞死を抑制することが明らかになった。

 今回の発見により、アロエベラ液汁が紫外線を浴びた皮膚の過剰な細胞死を抑制し、皮膚を紫外線から守る効果をもつことがわかった。このことから、液汁が配合された化粧品類を日常的に取り入れることで、細胞レベルで日々蓄積する紫外線からのダメージを防ぎ、すこやかな肌の維持につながると考えられる。

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