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【1988年5月】C―Girl/浅香唯 スケバンから夏の“イイ女”にイメチェン

[ 2011年5月18日 06:00 ]

88年5月「C―Girl」が大ヒットした浅香唯
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 ★88年5月ランキング★
1 C―Girl/浅香唯
2 恋したっていいじゃない/渡辺美里
3 Beach Time/TUBE
4 スターダスト・ドリーム/荻野目洋子
5 抱きしめてTONIGHT/田原俊彦
6 GET BACK IN LOVE/山下達郎
7 僕の腕の中で/杉山清貴
8 パラダイス銀河/光GENJI
9 Marrakech/松田聖子
10 ふたり/少年隊
注目麦わらでダンス/生稲晃子
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

 【C―Girl/浅香唯】

 スケバンから夏のイメージガールに…。フジテレビ系アクションドラマ「スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇」で一躍人気スターとなった浅香唯が、1年間の連ドラ終了とともに早くもイメージチェンジを図った。

 カネボウの夏のイメージキャラクターとして水着姿でテレビCMに登場したのが、88年5月18日から。学生服姿から小麦色に焼けた肌を露出し、水しぶきを浴びながら微笑むファンデーションのCMにファンならずとも、ちょっとした衝撃を感じたに違いない。

 そのCMソングとなったのが10枚目のシングル。CMよりも曲が1カ月ほど先行して発売されたが、「スケバン刑事」で知名度が“全国区”になった18歳は、極端な話、放っておいてもCDもレコードも売れ行きは好調。5月2日のオリコンチャートで1位に輝くと、一度陥落したもののCMオンエア前後に、さらに売り上げが加速し2週連続トップに。TBS「ザ・ベストテン」では、5月26日にこちらも念願の1位となった。

 カネボウの夏のイメージガールといえば、夏目雅子に始まり、その後の服部真子、浅野ゆう子、麻生祐未らいわゆる美人系の“イイ女”を抜てきしてきたが、まだあどけなさが残る笑顔の浅香が選ばれたのは、スポンサーが「スケバン刑事」のイメージが強い高校生から、夏の“イイ女”大きくイメチェンできる化粧品という点をアピールする狙いがあった。

 デビュー当時、同じカネボウのティーンズ向けシャンプーのCMにも出演した浅香だが、アイドルとして芽が出るまでしばらく時間がかかった。

 赤いステレオとグァム旅行につられて、人気漫画「シューティング・スター」の主人公「浅香唯」を選ぶ、スカウトオーディションに宮崎県から応募したところ、1万8000人の中から見事グランプリに選ばれた。当初、芸能界には大した興味はなかったが、熱心な誘いにその気になり、両親の反対を押し切って中学卒業後に上京。高校に通いながら、85年6月に「夏少女」で歌手デビューした。

 しかし、毎日のようにアイドルが次々とデビューする時代。なかなかスポットライトは当たらず、地味な営業の仕事ばかり。「浅香“タダ”って誰?」「(女剣劇の)浅香光代さんの娘さん?」と言われることも珍しくはなかった。

 転機は「スケバン刑事」のオーディション。デビュー以来、故郷・宮崎のイントネーションがなかなか抜けずに困っていたが、それが逆に主人公のキャラクター設定に合うということで合格。大きなチャンスをつかみ、トップアイドルとしての道を歩き始めた。

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