365日 あの頃ヒット曲ランキング 5月

【1992年5月】いつまでも変らぬ愛を/一色紗英効果?売れっ子作曲家 自ら歌い初の1位

[ 2011年5月8日 06:00 ]

 ★92年5月ランキング★
1 君がいるだけで/米米CULB
2 いつまでも変わらぬ愛を/織田哲郎
3 夏だね/TUBE
4 恋をしようよYeah!Yeah!/LINDBERG
5 部屋とYシャツと私/平松愛理
6 My Revolution―第2章―/渡辺美里
7 LOVE SONG/CHAGE&ASKA
8 Gorgeous/ZOO
9 鼻から牛乳/嘉門達夫
10 YOU AND I/永井真理子
注目はがゆい唇/高橋真梨子
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【いつまでも変らぬ愛を/織田哲郎】

 小室哲哉とともに80年代後半から90年代の音楽シーンを彩った人気作曲家・織田哲郎。ZARD、TUBE、相川七瀬、DEENをはじめ、あのテレビアニメ「ちびまる子ちゃん」の主題歌「おどるポンポコリン」を手掛けたヒットメーカーだが、意外にも自分が歌った曲がヒットチャートで1位を獲得したのは、83年のデビュー以来これが初めてだった。

 作曲を依頼されると「歌ってくれる歌手の方の顔を思い浮かべながら書くのは楽しい。聴き手の望むものは何かということを徹底的に追求すると、漠然とこんな感じの曲ではなく“これしかない”というものができる。作るというより、自然に掘り起こされるという感覚」と客観的な織田。一転して自らが歌うとなると「こういうことを伝えたいという思いが強すぎて、結局ひとりよがりなってしまう。煮詰まってばかり」の連続と当時のインタビューでは答えていた。

 ラブソングとして受け取られている「いつまでも…」は、実は心臓発作によって29歳の若さで亡くなった兄への想いを込めた歌。余計に伝えたいメッセージは強かった。

 発売して即1位が珍しくなかった織田作品だが、「いつまでも…」はオリコン初登場は15位。その後もランキングは徐々に上がったが、1位になったのは発売から約2カ月後の5月11日付のチャート。人気女優、一色紗英の水着姿と海辺で無邪気に遊ぶ姿が印象的な大塚製薬のポカリスエットのCMソングに起用されたことが93万枚のセールスを後押しした。

 10年前、スペインで強盗に襲われ、首を絞められたことが原因で一時発声に障害が出た。懸命のリハビリで徐々に回復。かつてのように歌うことは難しいが「より歌うことへの思いが強くなった」。挑戦は今でも続いている。

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