365日 あの頃ヒット曲ランキング 5月

【1998年5月】Timing/ブラック・ビスケッツ 悪役から人気ユニットに

[ 2011年5月23日 06:00 ]

1998年のNHK紅白歌合戦で熱唱する「ブラックビスケッツ」のビビアン・スー(中央)。左は南々見狂也(南原清隆)、右は天山ひろゆき(天野ひろゆき)
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 ★98年5月ランキング★
1 誘惑/GLAY
2 SOUL LOVE/GLAY
3 Timing/ブラック・ビスケッツ
4 ジェットコースター・ロマンス/KinKi Kids
5 STORM/LUNA SEA
6 たいせつ/SMAP
7 Heart/you/福山雅治
8 Wing/知念里奈
9 PURENESS/SHAZNA
10 さまよえる蒼い弾丸/B’z
注目ピンク スパイダー/hide with Spread Beaver
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

 【Timing/ブラック・ビスケッツ】

 90年代後半、ヒットチャートを賑わした異色の3人組「ポケット・ビスケッツ」(ウッチャンナンチャン・内村光良、千秋、キャイ~ン・ウド鈴木、通称ポケビ)に対抗して結成された、ウッチャンナンチャン・南原清隆、ビビアン・スー、キャイ~ン・ウド鈴木によるユニットのセカンドシングル。99年、事実上の“解散”まで4枚のシングルをリリースしたが、「Timing」は148万枚をセールスする最高のヒット曲となった。番組内での「ガソリンすごろく」対決を制して発売が決定した曲でで、ビビアンの母国台湾では、ヒットチャート1位を獲得した。

 日本テレビ系「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」の企画でポケビをつぶすために悪役として結成された「ブラピ」。南原が「南々見狂也」、天野が「天山(あまざん)」と名乗るなど、プロレスラーを意識したネーミングで対抗心むき出しで、ポケビの邪魔をしていたが、徐々にシフトチェンジ。台湾出身のビビアンがメーンボーカルだったこともあり、アジア進出を目標の1つに掲げるなど、次第に独自の音楽活動に力を入れていった。

 ポケビが楽器を使うユニットだったのに対し、ブラピはダンスがメーンだったのも特徴。企画自体はお笑い番組から派生したものだったが、ビビアンは真剣そのもの。一方で天真爛漫でとぼけたキャラクターが受け、人気はポケビをしのぐ勢いだった。

 そんなビビアン自身も単独で数枚CDを発売しているが、人気の割にはセールスに結びつかず、ブラピの楽曲の良さもさることながら、テレビ番組の影響の大きさを改めて感じる現象となった。

 98年のNHK{紅白歌合戦」にはポケビとともに「スペシャルバンド」として出場。「ウリナリ」のメンバーも駆けつけ、日本テレビの番組が紅白のステージを占拠する“快挙”を成し遂げた。

 外反母趾を悪化させ、一度日本の芸能界から姿を消したが、2011年2月にスリムビューティーハウスのCM出演で久しぶりに日本のファンの前に元気な姿を見せたビビアン。CM流れていたのは「Timing」の編曲バージョンだった。

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