藤井聡太8冠 53歳“肉体派”丸山忠久九段に銀河戦決勝で敗北「数手で方針を間違えてしまった」

[ 2023年12月24日 04:45 ]

銀河戦で対戦する藤井銀河(右)と丸山九段(日本将棋連盟提供)
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 将棋の第31期銀河戦決勝が23日、囲碁・将棋チャンネルで配信され、先手の丸山忠久九段(53)が藤井聡太銀河(21)=王将含む8冠=を99手で下し、初優勝を飾った。収録日は11月1日。

 1990年(平2)にプロ入りし、33年のキャリアを誇る丸山は「藤井さんは強敵中の強敵だが、短い時間の勝負なので下手の人にもチャンスがある。だから自分にもチャンスがあるのかなと思っていた」とニコニコ顔。体調維持のため毎日2時間のジムワークが日課で、デッドリフト120キロ、ベンチプレス90キロを挙げるという。羽生善治九段と同年齢で、名人2期の実績もあるベテラン。若手棋士の台頭の中でも「年齢の良さを生かし、同世代で一緒に頑張っていきたい」と意欲を示した。

 一方で連覇を逃した藤井は、感想戦で「ちょっと恥ずかしいですね」と苦笑い。「戦いが始まって数手で方針を間違えてしまい、こちらがうまく均衡を保つのが難しい展開にしてしまいました」と反省の弁だ。

 昨年度は出場資格のある一般棋戦4大会を全て優勝。タイトル戦でも3月に棋王、6月に名人、10月11日に王座を獲得し、全8冠を手中にして棋戦を独占する状態となったが、11月1日の敗戦で「完全無双期間」が20日でストップ。「残念だが、丸山九段に中盤以降鋭く指されたところもあり、早指しであれば当然ミスが出ることは避けられない。切り替えるしかないと思います」と振り返った。

 9月9日以来の公式戦連勝も11で止まった藤井。丸山には初対決だった20年7月の竜王戦決勝トーナメントでも千日手指し直しの末、敗れている。完全無欠の最強棋士も「肉体派」に苦戦する傾向があるようだ。

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