「日本沈没」最終回 瀧川鯉斗が再登場!俳優業に意欲「色々な役を」落語への好影響も期待「それこそ希望」

[ 2021年12月12日 09:00 ]

日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」最終回。(左から)野田(瀧川鯉斗)茜(宝辺花帆美)香織(比嘉愛未)の移民国は?(C)TBS
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 元暴走族総長という異色の経歴を持つ落語家・瀧川鯉斗(こいと、37)が12日に放送されるTBS日曜劇場「日本沈没―希望のひと―」(日曜後9・00)最終回(第9話)で4話ぶりに再登場する。ついに始まる日本国民の海外移民。主人公の元妻・香織と愛娘・茜、鯉斗演じる香織の新パートナー・野田の運命は?

 俳優の小栗旬(38)が2010年10月期「獣医ドリトル」以来11年ぶりに同局の看板枠・日曜劇場に主演。1973年に刊行された小松左京による不朽の同名名作SF小説を原作に、当時も扱われた題材「環境問題」を2021年バージョンとして鮮明に描く。原作に大きくアレンジを加え、舞台は2023年の東京。国家の危機に瀕してなお、一筋の希望の光を見いだそうとひた走る究極の人間ドラマがオリジナルのキャラクター&ストーリーとして展開される。

 鯉斗が演じるのは、主人公・天海(小栗)の元妻・香織(比嘉)の新パートナー・野田役。今作が地上波ドラマ初出演となった。

 役柄については「人を気遣うことを大切にしているというところは、野田さんと自分自身は似ているかなと思いました。そして、自分で言うのもアレですけど、優しいところは…似ているんじゃないかな(笑)。落語家も気遣うというのが最初の習い事なので、そこがいい意味で出たかなと思います」と自身との共通点。

 「落語家の気遣いといえば、まずは師匠への気遣い。師匠によって着物を風呂敷に包む順番が違うので、師匠たちが風呂敷を広げた時に着やすいようにしておくとか、高座後に前座が着物を畳んで返す時に同じ状態で返すとか…そういう細かい気遣いですね。そういうのが役に立ったかなと個人的に思う節がありました。色々言いましたが、根本はやっぱり優しいところですかね(笑)」と強調した。

 「(天海の娘)茜ちゃん(宝辺花帆美)とは休憩中に膝をくすぐって遊んだり、一緒にお弁当食べて『学校楽しい?』とか、そういう些細な会話はしていました。香織さん(比嘉)はやっぱり天海さんとの気持ちが解けてなかったのか、そんなに話してはいないのですが、いい人でした。休憩中も楽しい家族の時間を過ごせました。こんなにどっぷり撮影現場に参加させていただくのは初めてだったので勉強になりました。色々な人とおしゃべりができたり、楽しい時間でした。小栗さんともお話をさせていただいたりもしましたが、本当にリーダーシップのある方ですよね。落語界には同世代があまりいないので、ああいう先輩がいたらいいなと思いました」

 暴走族の総長引退後、俳優を目指して名古屋から上京。アルバイト先の新宿のレストランで落語会を開いていた師匠・瀧川鯉昇(りしょう、68)に衝撃を受け、入門した。

 地上波ドラマ初出演に「やっとお声掛けいただきました。しかも日曜劇場。TBSの看板ドラマでの地上波ドラマデビューはうれしかったです。夢を叶えてもらった気がします。17歳の時に上京して、ご縁で噺家になりましたが、演じたいという気持ちは変わっていませんでした。もちろん落語で『役を演じている』というのは大前提ですが、落語も演じるのが好きでやっていますし、17歳の頃に『俳優になりたい』と思っていた夢がこうして叶うなんて」と感無量の様子。「落語家としてのスキルをすべて作品にぶつけたいと思いましたし、全力で演じさせていただきました」と振り返った。

 本業への好影響については「それは、日曜劇場ですから。それこそ希望ですよね。野田満役でドラマに出演したら、お客さんが落語界に来るのではないかと期待はしています。ドラマに出て皆さんに見ていただくということで、落語界にもお客さんが戻ってきてもらえるのではないかという希望はあります」。俳優業進出にも「ものすごく楽しいですし、10代の頃からやりたかったお仕事なので、今回を皮切りに今後、色々な役をやってみたいです。何しろ撮影現場がものすごく楽しかったです。役者の現場を日曜劇場にイチから教えていただきました」と意欲を示した。

 日曜劇場最終回の2時間3分スペシャル(後9・00~11・03)は、同枠としては11年1月期「冬のサクラ」最終回(3月20日)と並ぶ10年ぶり最長タイの放送分数となる。

 【最終回あらすじ】東山総理(仲村トオル)を狙ったテロのニュースは全世界に大きな衝撃を与えた。国内の情勢が不安定と判断され、移民計画に影響が及ぶことを恐れた日本政府は、早急に里城副総理(石橋蓮司)を総理代行にして世界へアピール。しかし、移民計画が進行していた矢先、さらなる悲劇に襲われる。天海(小栗旬)や常盤(松山ケンイチ)ら未来推進会議が中心となって事態の打開に挑むが、状況は改善しない。そして、全世界から日本人移民の受け入れ停止が発表される。追いうちをかけるように田所博士(香川照之)は「日本沈没まで、もう時間がない」と警告。それでも天海は関東に残り、最後の1人を救うまで闘う決意を固めるが、ついに恐れていた日本沈没が始まる…。

 ◆瀧川 鯉斗(たきがわ・こいと)本名・小口直也(おぐち・なおや)。1984年(昭59)1月25日生まれ、愛知県出身の37歳。2009年。二ツ目昇進。19年5月、令和初の真打ち昇進。出ばやしは虎退治。今月4月からTBS「ゴゴスマ」の木曜コメンテーター。過去にテレビ番組で浅田真央さんから「顔がタイプ」と告白されたことがある。血液型O。

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2021年12月12日のニュース