篠原涼子 あっぱれの女優魂 自ら発案「妖艶な雪平も見てみたい」

[ 2015年8月25日 13:40 ]

完結を迎えるアンフェア。雪平夏見を演じる主演の篠原涼子

 すがすがしい笑顔に“やりきった感”がにじむ。9月5日公開の完結編「アンフェア the end」に全身全霊をささげた篠原涼子(42)だ。ドラマで始まって丸10年。妖艶なシーンも自らの発案で盛り込み、有終の美を飾る。それにしても色っぽい。とろけそうになったのは、酷暑のせいばかりではなかった。

 父親殺しの真犯人が明らかになる。初日を楽しみに待っているファンのためにネタばらしはできないが、これだけは書いても構わないだろう。冒頭で当人が「出し惜しみなく」と明かした通り、篠原が“置き土産”としてたまらなく妖艶で、タメ息が出る場面を残してくれている。シャワーを浴びるシーンだ。

 「撮影も後半。振り返ってみて、“妖艶な雪平夏見”も見てみたいと思ったんです。それでプロデューサーに“そんな雪平は描けませんでしょうか”と相談しました。それがこういう形で返ってきたということですね。“どんな形になってもいいから、とにかく抵抗なく、とことんやらせていただきますので”と申し出ました」

 この女優魂、あっぱれだ。「映画として、そういうシーンがあるといいと思ったんです。雪平って、何かを身にまとうというよりは、野性的な本能で、全部脱ぎ捨てて隠さない人。そういうところが伝わるとさらにいいなと…」

 水も滴るいいオンナ。美しいボディーが輝きを放つ。不惑を過ぎても体形は不変。「鍛えないとどんどん変わってきてしまうので、そういう意味ではキープするように常日頃から心掛けています。ジム通いとヨガ。糖質が入っていない水分を十分に取りながら運動をしっかりやっています」

 佐藤浩市(54)、加藤雅也(52)、寺島進(51)、阿部サダヲ(45)らくせ者ぞろいの共演陣とも別れを迎えるが、「正月にいっぺん会う親戚みたいな感じ。(劇場版で)4年に1度お会いしてましたが、また違った形でご一緒できたらいいと思います。皆さん、憧れの役者さんで、とてもぜいたくな立ち位置でやらせていただきました」と次の機会を待ち望む。その共演者たちの雪平への「愛」もラスト作の見どころになっている。

 娘の美央を演じたのは向井地美音。「最初の撮影のときが7歳で、いまは17歳。AKBにも入って、きれいなお姉さんになりました。子供の成長は目に見える。美音ちゃんには、ちょっとびっくりしましたね」

 篠原自身も、この10年の間に7歳と3歳、2児のママになったから、その言葉には余計に実感がこもる。昨年夏に胃がんの摘出手術を受け、全快した夫の市村正親(66)は同9月の退院会見で妻の篠原に感謝し、涙した。「“劇場で見る”と楽しみにしています」と幸せぶりをアピールした。

 ◆篠原 涼子(しのはら・りょうこ)本名市村涼子。1973年(昭48)8月13日、群馬県生まれの42歳。90年「東京パフォーマンスドール」のメンバーとしてデビュー。94年、シングル「恋しさと せつなさと 心強さと」が220万枚を超える大ヒット。01年頃から女優業に移行。主な代表作に「ハケンの品格」「光とともに…~自閉症児を抱えて」など。舞台、CMでも活躍。舞台「ハムレット」が縁結びとなり05年12月、市村正親と結婚。

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