新垣隆氏 ゴースト騒動渦中録音の映画音楽披露、新ユニット結成も

[ 2015年8月25日 16:23 ]

音楽を手掛けた映画「シロナガスクジラに捧げるバレエ」のミニ演奏会を行った新垣隆氏(右)とチェリストの海野幹雄

 作曲家の新垣隆氏(44)が25日、音楽を手掛けた映画「シロナガスクジラに捧げるバレエ」(9月19日公開)の完成を記念し、共同で作曲したチェリストの海野幹雄(39)とともにミニ演奏会を都内のスタジオで開いた。

 東日本大震災で両親を津波に流された姉妹が、被災地に戻ってからの1週間の心象風景を描くサイレント映画で、坂口香津美監督(60)がつてを頼って海野に音楽を依頼。「演奏がメインなので初めての作曲に興味があったが、1人でやるのは不安だったので」という海野氏が、旧知の仲で一緒に演奏活動もしている新垣氏を引き込んだという。

 2013年9月から監督、プロデューサーを含めた4人で打ち合わせ、創作を始めたが、レコーディングが決まった段階の昨年2月に、新垣氏の佐村河内守氏(51)のゴーストライター問題が発覚。何度か延期を繰り返し、昨年4月にようやく録音にこぎつけた。

 この日の演奏会もレコーディングをしたスタジオで、即興をベースにした映画のテーマ曲など4曲を演奏。新垣氏は、「騒動の渦中にあって、先の展望が全くなくなった状況にあって、録音の機会を与えてもらい救われた思いだった。それからいろいろあって今に至りますが、彼(海野)とは長く一緒にやってきた仲間ですし、大事な仲間がいるのは貴重でありがたい。音楽家みょう利に尽きます」と当時を振り返りつつ、感慨深げに語った。

 海野も、「見た目が小ぎれいになったけれど、本質は変わらない。新垣さんは今、音楽家として立て直そうとしているので助けになりたい」と、ジョーク交じりに全面サポートを約束。既に来年1、3月に2人の演奏会が決まっており、「2人でユニットを組んで活動してみようかという話をしている。ユニット名や具体的なことは何も決まっていないけれど、互いの相乗効果になるよう、演奏会のプロモーションもあるのでその頃までにはと思っている」と明かしていた。

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