成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳(6月第3、4週 週間賞)

[ 2023年6月27日 04:00 ]

 <週間賞>
横浜を 風よけにする 二位もいい
(千葉県木更津市 安田 清一)

 <佳作>
6月は セ界の為に お裾分け
(兵庫県西宮市 やぶちゃん)

今永に 四番の意地だ 八号弾
(大阪府東大阪市 中島 千恵子)

大敗も 望み一閃 左の右京
(三重県四日市市 城 直司)

古巣から もぎ取る西の 達成感
(兵庫県西宮市 宮本 明彦)

 【講評】
 選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 交流戦は7勝10敗1分けで18日に終了したが、4日間のブレークの後、再開したリーグ戦はいきなりの首位攻防カードとなった。

 すでに2・5ゲーム差となり戦場はハマスタだ。

 予想に反してこのカードは3連敗し首位を奪われ0・5ゲーム開けられた。

 しかし、それでも長年の虎ファンは動じない。

 安田清一さんのしたたかな句はDeNAを風よけにして余力を蓄えラストスパートしてアレを狙うという詠みだ。

 やぶちゃんさんの余裕は5月月間賞へのお返しの句だ。

 5月は独り勝ちしてセ界のためにならないなら6月は少々お裾分けして貯金を減らそうという優しい句だ。

 まあ、残り76試合もあって貯金11、金持ち喧嘩(けんか)せずと肝が据わっているなあ。

 DeNAに3タテを食ったといっても23日、難敵・今永投手に大山選手が意地の8号弾を放ったと中島千恵子さんは詠むし、25日には5回、3番に座った前川選手が大リーグのサイ・ヤング賞右腕、バウアー投手から適時打し、続く大山選手のタイムリーを生む明るい句を城直司さんは詠んでくれた。

 14日、西勇投手が古巣オリックスから初の勝ち星を挙げ、史上20人目の全球団制覇の偉業を達成したと宮本明彦さんは詠んだ。

 「もぎ取った達成感」がいいね。

 シーズンはまだ半分も過ぎていない。

 勝負はげたを履くまで分からない。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社報道部「タイガース川柳」係。メールはyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は7月2日必着。掲載は同4日。

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