成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2022(年間大賞)

[ 2022年11月8日 08:00 ]

タイガース川柳
Photo By スポニチ

<年間大賞>
夏休み 子ら飛び跳ねる 2ホーマー
(千葉県松戸市・堀 卓)

<優秀賞>
気ぃつけや 虎の六番 四十歳
(滋賀県湖南市 山本 光雄)

最終日 今季のすべて てんこ盛り
(大阪府摂津市 前川 照男)

 スポニチ選定「第18回タイガース川柳」の年間大賞選考会が7日、大阪市北区のスポーツニッポン新聞社大阪本社編集局内で開かれた。就任4年目の矢野燿大監督が今季限りでの退任を表明して臨んだシーズンは、まさかの開幕9連敗など序盤に大きくつまずき最大借金16を背負いながら、底力を発揮し3位でフィニッシュした。句の総数は昨年の3835を上回る3893句。その中でも巻き返しを象徴する一戦を詠んだ千葉県の堀卓さんの句が大賞に選ばれた。

 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 今季、シーズンインでいきなり9連敗して出はなをくじかれた。

 それが子供たちが夏休みに入るころの前半終了戦で借金返済したのだから「飛び跳ねる」のも無理はない。

 それも佐藤輝、大山選手のそろい踏み本塁打だから、堀卓さんの句が月間賞を越えて年間賞に飛び跳ねた。

 4月月間賞の山本光雄さんが開幕戦でいきなり2ランを放った四十歳の糸井選手を「気ぃつけや」と「おかしみ」を詠んで優秀賞に輝いたが、チームの成長を見届けバットを置いた寂しい秋になった。

 前半終了戦で借金をゼロにし、今季最終戦でベンチ入り選手を使い切るなど、文字通りの「全員野球」でCS進出を手にした。

 前川照男さんの「てんこ盛り」に今季すべての「かやく」が詰め込まれている。

 本年度もたくさんの投句、ありがとうございました。

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