成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2021(6月 第2週 週間賞)

[ 2021年6月15日 08:00 ]

 <週間賞>

虎ファン 眺めてにやり 貯金帳
   (高知県高知市 弘井 美稲)

 <佳作>
名前負け せずに祖父母に 感謝弾
  (香川県宇多津町 中山 喜博)

シリーズの 初戦のような 投手戦
     (千葉県松戸市 堀 卓)

手に汗の 七八九の サスペンス
   (大阪府大阪市 山路 春男)

強いのか 半信半疑 タイガース
    (大阪府堺市 川坂 雄行)

 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 破竹の勢いだ。

 阪神タイガースは札幌、仙台で6連勝して交流戦は11勝7敗、貯金20にして帰ってきた。2008年以来の貯金で通帳を開いて弘井美稲さんは莞爾(かんじ)とする。

 佐藤輝選手が大リーグ帰りの大投手・楽天の田中将大から16号弾を含む2安打を放った。幼い頃、キャッチボールを教えてくれた祖父母の前でだ。中山喜博さんは、田中将投手に名前負けしなかったことを見付けた感謝句で褒める。

 楽天3連戦はいずれも中盤までセ・パの首位対決にふさわしい投手戦だった。特に11日は青柳、涌井両投手の息づまる投げ合い、堀卓さんの句は秋の日本シリーズを予感している。

 日本ハム、楽天戦とも手に汗を握る好ゲームで、とりわけ終盤に起きる波乱を山路春男さんはサスペンスと詠む。

 いずれも阪神タイガースの勝利で事件は落着しているが、見応えがあった。

 えっ、川坂雄行さんはまだタイガースの力を疑ってますか。39勝19敗2分け、勝率6割7分2厘。巨人とのゲーム差7だけれど…。

まあ、虎ファンの心配病は膏肓(こうこう)に入っているけどね。

 巨人も陣容を立て直して18日、甲子園に乗り込んでくるが、気持ちで負けないようにしっかり応援しましょう。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社スポーツ部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は6月27日必着。掲載は6月29日。
 

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