成瀬國晴選 タイガース川柳大賞

◆成瀬 國晴(なるせ・くにはる)
1936年大阪市生まれ。イラストレーターとして、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、商業デザインなど幅広い分野で活躍。レポーター、番組司会者、コメンテーターとしての顔も持つ。 日本漫画家協会会員。大阪府知事文化功労者表彰。第24回上方お笑い大賞審査員特別賞受賞。2007年大阪市市民表彰(文化功労者部門)、関西ディレクター大賞・特別賞受賞。
成瀬國晴HP【naasanillust.mond.jp

タイガース川柳2021(9月最終週 週間賞&月間賞

[ 2021年9月28日 08:00 ]

タイガース川柳 月間賞
Photo By スポニチ

 <月間賞><週間賞>
兎狩り 一寸情けの 二勝半
   (高知県高知市 弘井 美稲)

 <佳作>
勝てません 敗けませんけど 眠れません
   (大阪府大阪市 後藤 正子)

プロ初の ラストピースが 大仕事
   (三重県伊賀市 平井 哲夫)

語り草 なるか中野の 離れ業
   (兵庫県西宮市 宮本 明彦)

九回に 神が導く Vロード
   (神奈川県横浜市 大坪 覚)

 【講評】選考委員長・成瀬國晴(イラストレーター)

 前回から4勝2敗2分け1雨。
 壮絶な首位争いが続いた今回はホラ、まだ手の汗が消えないし疲労が続いている。選手も大変だったろうがファンもふらふらだ。

 プロ同士が本気になってぶつかる激しさに久しぶりに興奮した。

 今季の天王山ともいわれた24日からの巨人3連戦は終わってみれば2勝1分けで弘井美稲さんのように溜飲を下げた余裕句を作れるが、23、24日の引き分け戦を詠んだ後藤正子さんのイライラ句は実感として虎ファンの中にあるものだ。

 18日、中日戦で高橋遥人投手が7回2安打10奪三振無失点で今季初勝利。返す刀で25日の巨人戦には5安打13奪三振無失点で難敵・菅野投手に投げ勝ち、プロ初完封勝利を挙げた。

 残り23試合のもっと厳しいV争いの先発投手陣のラストピースとして間に合ったと平井哲夫さんの句。

 今牛若丸二世・中野選手の好守巧打を宮本明彦さんは秀句にしてくれたが、ほかにもたくさん届いた糸原句、糸井句、大山句、島田句、熊谷句、及川句、一平句など日替わりヒーロー句は枚挙に暇がない。

 大坪覚さんの9回に神がかる攻守のVロードは優勝宣言が出ても「百里の道は九十九里をもって半ばとする」ことを忘れない格言としたい。

 月間賞は巨人の自力Vを消した至近のカードを詠んだ弘井美稲さんに。

 ▽応募方法 〒530―8278 スポーツニッポン新聞社スポーツ部「タイガース川柳」係。メールの場合はyakyuu-o@sponichi.co.jp、ファクスの場合は(電)06(6346)8574まで。〒住所、氏名、年齢を記入のこと。次回は10月3日必着。掲載は10月5日。

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