日本ハム・万波、全打席弾 「他の打順で打っていたんだ…」3番で達成、今季1号はエスコン100号

[ 2024年4月4日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム4-2楽天 ( 2024年4月3日    エスコンF )

<日・楽>5回、3ランを放つ万波(撮影・高橋 茂夫)
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 昨年に開業した日本ハムの本拠地・エスコンフィールド。1周年の祝砲とも言うべきメモリアルの通算100号を放ったのは、同球場初年度の昨季に25発を放ってブレークした万波だった。

 「うれしく思いますし、ファイターズの球場なので、ファイターズの選手が打てたのは凄い良いこと」

 5回2死一、三塁。岸の初球の108キロのスローカーブを左中間席へ運んだ。待望の1号3ラン。開幕から5戦連続で起用されている3番でのアーチは自身初で、史上23人目の全打順本塁打も達成した。「逆に他の打順で打っているのも知らなかった」。初回1死二塁でも決勝の左前適時打と、2安打4打点の“万波劇場”だ。

 豪快な打撃とは裏腹に、繊細な感覚を持つ。昨季の途中から33.5インチ(約85センチ)のバットを使用しているが、今季からバットのグリップエンドに小指を掛けるように変更した。

 理由は「手が早く出てくる感じになっていた。ちょっと長く持ったほうが(手を)残せる」と言う。スローカーブを「狙っていた」が、手の始動を遅くして球を長く見られるようになったことが、遅い球にもタイミングを外されなかったこの日の一発につながった。

 グリップにもこだわりが詰まる。春季キャンプ中はフィット感を求め、金属バットに使用するテープを巻くことを試した。ただ、手に合わず、開幕直前に表面がザラザラしたテーピングに変更。「指の引っかかりが心地いい」と微調整を加えながら今季に臨む。

 今季の本拠地初勝利に導き、再び貯金1とした。40本塁打を目標とする今季。昨季に手の届かなかった本塁打王は「獲る気満々」。タイトルへの挑戦が始まる一本でもあった。(田中 健人)

 ≪297戦は史上最速≫万波(日)が3番で今季1号本塁打をマーク。22年6月1日の中村奨(ロ)以来史上23人目の全打順本塁打を達成した。日本ハムでは85年岡持和彦、89年古屋英夫、97年田中幸雄に次ぐ4人目。297試合目での達成は78年島本講平(近鉄)の355試合を抜き史上最速となった。

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