ソフトバンク・今宮が6年ぶり2度目の初回先頭打者弾 今季初の1番で会心のひと振り

[ 2024年4月4日 06:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2-4ロッテ ( 2024年4月3日    ペイペイD )

<ソ・ロ>初回、先頭打者本塁打を放つ今宮(撮影・岡田 丈靖)
Photo By スポニチ

 ソフトバンクは3日、ロッテ戦(ペイペイドーム)で今季初の1番に起用された今宮健太内野手(32)が初回無死、2018年以来6年ぶり2度目となる初回先頭打者弾を放った。今季は開幕から1番・周東、2番・今宮が定着していたが、小久保裕紀監督(52)の突然の起用にバットで応えた。試合は延長12回、4時間15分の激闘の末に逆転負けし、3連勝を逃したものの、長いシーズンで一つのオプションが生まれた。

 会心の一振りだった。今季初の1番出場となった今宮がいきなり本拠地のスタンドを沸かせた。

 初回、左腕・メルセデスの低めのスライダーをすくい上げた。打球は左翼ホームランテラスへ。「1番バッターとして、甘いボールに対して積極的にスイングを仕掛けて出塁することを考えていました。結果としてバットにうまく引っかかりホームランとなって良かったです」と先制の一発を振り返った。

 ここまでの4試合は1番・周東、2番・今宮の並びだった。これを小久保監督は入れ替えた。昨季、1番起用は1試合だけだった今宮だが、メルセデスに対しては昨季・429(7打数3安打)と好相性。18年8月24日の西武戦(ヤフオクドーム)で菊池(現ブルージェイズ)から放って以来、自身2度目の初回先頭打者アーチで起用に応えた。

 キャンプから「悪いところは大振りになること。染み込ませていきたい」と、ライナー性の打球を意識したコンパクトなスイングに徹してきた。強力クリーンアップへの“つなぎ役”となり、得点力アップに貢献していく決意のシーズン。ただ、パンチ力も持ち味。絶対に走者がいない初回の1番打者で、その潜在能力が最高の結果となった。

 1、2番を入れ替える作戦は決まった。この采配について小久保監督は「(相手先発が)左だったということもある。初回は当たりましたけどね…」と逆転負けに歯切れは悪いが、一定の評価は下した。相手先発の左右により、周東と今宮を入れ替えることで打順の幅は広がる。開幕5試合で12得点と中軸に柳田、山川、近藤が並んだ最強打線にしては物足りない数字だけに、あの手この手で活路を見いだしていく。

 延長12回、4時間15分の激闘の末に3連勝は逃した。3回の第2打席はアウトになったが、強烈な三塁ライナーで球場を沸かせた。5度のゴールデン・グラブ賞を獲得した自慢の守備も軽快なプレーで存在感を発揮。惜しい敗戦だったが、「1番・今宮」の可能性が、見えた夜だった。 (木下 大一)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年4月4日のニュース