ドジャースに脅威、ブレーブス移籍の左腕セールが最速97・1マイルで4奪三振デビュー

[ 2024年2月28日 10:32 ]

ブレーブスのクリス・セール投手(AP)
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 ブレーブスの左腕クリス・セール(34)が27日(日本時間28日)、パイレーツ戦に先発登板。2回25球を投げて4奪三振、一人も走者を許さなかった。

 特に2回はヤズマニ・グランダル、コナー・ジョー、エドワード・オリバレスを3者三振と圧倒。グランダルを三振に取った直球は97・1マイルを計測した。「大事なことはストライクを投げること。身体が健康であること。そこから積み上げていける。今日の結果は嬉しい」と地元記者に話している。

 大リーグ公式サイトは昨季セールの直球が97マイルを超えたのは全体の3%に過ぎなかったと指摘している。この日は平均で94・9マイル。18年、ケガがなく健康で投げられたシーズンの平均速度は95・2マイルだったが、その数字に肉薄した。

 直球が走ると、スライダーも決まる。パイレーツの打者は10度バットを振ってきたが、うち7度は空振り。直球で4個、スライダーで3個だった。レッドソックスにいた過去3年間は、満足に投げられなかった。ひじ側副靱帯再建術(通称トミージョン手術)のリハビリに加え、バイクに乗っていて転倒、手首を骨折したこともあった。31試合の先発、151イニングしか投げられなかった。もっとも昨季の最後の2か月は比較的健康でオフは普通に過ごせたという。

 12月30日ブレーブスがセールをトレードで獲得した時、多くの球界関係者はギャンブルだと考えた。12年から18年、ア・リーグサイヤング賞投票で常に6位以内に入っていた頃の能力は、二度と甦らないと考えられていたからだ。

 だがアレックス・アンソポーラス編成本部長は10月のポストシーズンに必要な戦力だと判断した。そしてこの日、2回4奪三振の満点デビュー。10月の戦力と考えていたが、本人はもっと投げたがるかもしれない。しかしながらセールはこの日チームの計画に従うと答えた。「もし中4日で使いたいなら、ボールを手渡してくれればいい。ブルペンで使いたければそれでも構わない。そこは気にしない。チームが投げて欲しいときに投げるだけ」と頼もしかった。

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