阪神・岩崎 無敗でシーズン完走狙う 2年連続日本一へ合言葉「ブルペンで勝つ」今季も継続

[ 2024年1月14日 05:15 ]

沢村栄治像の前でポーズをとる阪神の(手前から)栄枝、桐敷、川原、岩崎、島本、及川(撮影・須田 麻祐子)
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 阪神の岩崎優投手(32)が13日、故郷の静岡市の草薙総合運動場で後輩の桐敷らと行っている自主トレを公開した。今季もフル回転を期す左腕は、昨季からブルペンに浸透させている「ブルペンで勝つ」意識を継続し、自身は19年以来となる無敗でのシーズンフィニッシュに意欲。“負けない男”として無敵ブルペンをけん引し、チームをリーグ連覇、そして2年連続日本一へ導いてみせる。

 できることなら一つも土はつけたくない――。個人記録に全く興味を示さない岩崎も「負けないこと」に対しては即座に反応した。

 「当たり前ですけど(自身の黒星は)少ない方がいいですよね。昨年はそのままリードで行って同点で止められないことが多くて負け、というパターンが多かった。同点で止めなければならない」

 昨季は守護神として35セーブを挙げてプロ初のタイトルを獲得した一方、喫した3敗はすべて優勢の場面で登板し、逆転を許してついたもの。勝敗を背負うポジションの厳しさ、難しさを痛感した3つの黒星だった。高みを目指す男らしく、目指すは48試合に登板して3勝0敗26ホールドを記録した19年以来の無敗でのフィニッシュ。その根底には、自身がブルペン陣に浸透させてきた思いがある。

 「(救援陣の負けを減らして)ブルペンで勝ちが増やせるようにという話は、昨年もブルペンで言っていました」

 背番号13は先頭に立ち“ブルペンで勝つ”“負けないこと”を体現してきた。22年の救援陣は14勝24敗と負け越し、岩崎自身も1勝6敗。岡田監督も「(救援陣は)負けが多すぎる」と指摘したほどだった。それが23年は22勝17敗とリーグ最少の負け数、同2位タイの勝ち越し5。岩崎も前年から3つ黒星を減らして貢献した。同年代の岩貞らと声を合わせて結実しつつあるブルペンの意識改革。「自分も(藤川)球児さんから(ブルペンで勝つという)声かけをされた。見て伝えてという感じで(後輩に)つながっていけば」。レガシー継承もブルペンリーダーの大事な任務だ。

 4日から始まった合同自主トレも、順調に消化中。「(自分の調整は)順調だと思います。キャンプに合わせませんけど、9月に合わせてやっています(笑い)」。“負けない男”がその力を発揮すれば、おのずとリーグ連覇、2年連続日本一に近づく。 (遠藤 礼)

 《Tシャツは元阪神・横山氏デザイン》今回の自主トレメンバー全員が着用した「TEAM ZAKI」Tシャツは14年ドラフト1位で入団し、20年限りで現役引退した後にオリジナルブランド「GAUCHER(ゴーシェ)」を立ち上げた球団OB横山雄哉氏がデザインした。昨年12月に岩崎から「Tシャツのデザインしてくれない?」とオファーを受け「やらせてください!」と快諾。横山氏は「静岡自主トレということで、富士山、(清水)エスパルスカラーを入れたいのはあった。作らせてもらい、光栄です」と話した。

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