今永 英語でカブス入団会見 歓声誘う絶妙の間 実った文法&発音“勉強会”

[ 2024年1月14日 02:30 ]

カブスのユニホームを着てポーズを取る今永(AP)
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 DeNAからポスティングシステムを利用してカブスに移籍した今永昇太投手(30)が12日(日本時間13日)、シカゴ市内のホテルで入団記者会見に臨んだ。球団応援歌の歌詞を引用して英語であいさつし、つかみはOK。会見後はファンフェスタに参加し、早速サイン攻めに遭った。16年ワールドシリーズMVPに輝いた強打者ベン・ゾブリスト氏にあやかった背番号18で、8年ぶり世界一への使者となる。 

 熱狂的で知られるシカゴのメディア、ファンの表情が笑顔に変わり、ハートをわしづかみにした。豪華ホテルで行われた入団会見。今永は球団の応援歌「Go Cubs Go」を引用し、堂々と英語であいさつした。

 「Hey Chicago! What do you say? The Cubs are gonna win today」

 文章ごとに絶妙な間を設け、拍手のタイミングまでも計算した。「プライベートでもフィールド上でもFunny Guy(面白い男)でいられるようにいつも心がけている」。会見後に行われたファンフェスティバルへの移動中には、早くもサイン攻め。背番号18のユニホーム姿で壇上に上がると、この日一番の大歓声を受けた。

 スピーチは会見の2日前からオクタゴン社の代理人ルー・ジョン・ニーロ氏の発案で準備し、同じく代理人の長谷川嘉宣氏の部屋を訪ね、文法、発音を学んだ。会見直前まで続いた勉強会。今永は想像を上回る反響に「ファンの方に受け入れてもらえる選手になりたい。物凄く良いつかみ。まさかここまで笑ってくれるとは思わなかった」と満足げにうなずいた。

 代理人事務所はシカゴを拠点とし、昨年12月末から同地に滞在。自主トレに励みながら、名物の巨大シカゴピザも堪能し「たくさんの人間とシェアした方がいいなと思った」と笑った。背番号18は自ら選択。「カブスの歴史を自分なりに調べて、16年のワールドシリーズ優勝の際にベン・ゾブリストがこの背番号を着用していて、同じような活躍をしたいと思った」。同シリーズMVPの強打者にあやかり、8年ぶりの世界一を目指す。

 アリゾナ州メサで行われる春季キャンプのバッテリー組集合日は2月14日(日本時間15日)。同僚となる1学年下の鈴木には契約後に連絡し「“興奮しています”と喜んでくれた。日本人のチームメート同士でカブスを盛り上げられたら」と力を込めた。

 選択権行使や出来高などで最大5年総額8000万ドル(約116億円)となる大型契約。30歳で踏み出した第2の野球人生が、大都市シカゴで始まった。(笹田 幸嗣通信員)

 【英語あいさつ】
 What do you say?
 The Cubs are gonna win today.
 Nice to meet you.I’m Shota Imanaga.
 I played for Yokohama DeNA Baystars for 8 years.
 I’m very happy to be here and be a Cub.
 I want to say thank you to entire Cubs Organization for having me.
And I’m very excited to pitch at Wrigley Field.
 I’m looking forward to meeting fans and teammates. 
 【あいさつ日本語訳】
 やあ、シカゴのみんな!いいかい、今日はカブスが勝つぞ。
 はじめまして。今永昇太です。
 横浜DeNAベイスターズで8年間プレーしていました。
 ここに来られてとても幸せです。カブスの一員になれたことに感謝を伝えたい。 そしてリグリー・フィールドで投球できることにとても興奮しています。
 ファンやチームメートと会うのもとても楽しみです。
 さあ、行くぞ、カブス!

 ▽シカゴ 米イリノイ州最大の都市。22年時点での人口は約270万人で、ニューヨーク、ロサンゼルスに次いで全米第3位。風の強さから「風の街」と呼ばれ、ミシガン湖から季節風が吹き付ける。音楽の街としても知られ、ジャズ、R&B、ロックンロールなどさまざまなジャンルを演奏するライブスタジオが点在。生地の縁が高いシカゴ風ピザも有名。大阪市とは73年から姉妹都市提携を結ぶ。

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