クラークが2年連続2度目の選抜へ パワーアップ、打力向上で今度こそ甲子園初勝利だ

[ 2023年1月28日 06:00 ]

センバツ出場36校決定

選抜出場が決まり、新岡主将を胴上げして喜ぶクラークナイン
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 第95回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の選考委員会が27日に行われ、出場36校が決まった。昨年の秋季北海道大会で優勝したクラークは2年連続2度目の出場が決定。この冬は、昨秋の明治神宮大会で大会王者となった大阪桐蔭と対戦した経験を踏まえて全員が体格向上、パワーアップを目指してきた。16年夏、そして昨春に逃した甲子園初勝利を今度こそつかむ。

 この瞬間を待っていた。出場校を発表するインターネット配信を見ていたナインは「クラーク」の名前が紹介されると、手を叩いて喜んだ。その様子は通信制高校らしく全国のキャンパスにYouTubeでライブ配信され、新岡歩輝主将(2年)が決意表明した。

 「(昨年出場した)3年生の悔しさを自分たちの力に変えて、甲子園で戦ってきます。そして監督さんに3元号勝利をプレゼントしようと思っています」

 佐々木啓司監督(66)には昭和、平成、令和と、駒大岩見沢時代を含む監督としての甲子園3元号勝利が懸かっている。指揮官自身は選手の思いを受け止めながら「それもあるけど、初戦突破というのが一番」と言った。そして「3回目。そろそろ出番が来ているんじゃないかな、と思う」と言葉を続けた。

 手応えがある。「(出場発表に合わせて)久しぶりに試合用ユニホームを着させたら、みんなパツパツ。真面目に練習してきたんだなと思った」。この冬はウエートトレーニングを質、量ともに大幅増。安定感のあるエース新岡を援護する打力をつけるためだ。「打たないと勝てない」と新岡。打っても3番に入る大黒柱は、昨秋67、68キロだった体重を72キロまでアップさせた。

 麻原草太(2年)が肉体強化の原動力を明かす。「秋に大阪桐蔭と当たって、何より体格が違うなと思った」。2、3キロの増量で83キロになった4番打者は「室内の打撃でも打球の質が良くなってきた。甲子園では2回に1回はヒットを打ちたい」と力こぶ。5番・中村光琉(2年)も秋の75キロから80キロへの大幅増量を遂げ、「胸や腕の筋肉が付いたと思う。全国レベルの投手に対応するためにトレーニングしているので、甲子園で本塁打を打ちたい」と宣言した。

 大阪桐蔭戦は守備の乱れが響いて2―12で敗れたが、佐々木監督は「いい時期に、いいチームと大会で会うことができた」と話す。全国トップレベルを知った刺激で生まれ変わった姿で、聖地に向かう。(和田 裕司)

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2023年1月28日のニュース