牛島和彦氏 巨人・高梨の配球お見事 最大の武器・スライダーあえて1球だけ

[ 2021年5月23日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5―4中日 ( 2021年5月22日    バンテリンD )

<中・巨>5番手で力投する巨人・高梨(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 【牛島和彦 視点】必死の継投で逃げ切った巨人。最大のヤマ場は9回1死三塁、高梨が大島を空振り三振に仕留めたシーンだ。

 1点差。三振を取りたい場面で、初球から2球連続真っすぐが高めに抜けた。2ボールからの3球目。大島はスライダーでストライクを取りにくると思ったに違いない。ところが、巨人バッテリーが選択したのは内角低めに沈むツーシーム。大島は真っすぐが来たと思ってつい振ってしまった。空振り。これでひと息ついた巨人バッテリーは4球目も内角低めの真っすぐ系の球を続け、ファウルさせて2―2に持ち込んだ。

 内角を十分に意識させた上で、最後は外角に流れるスライダー。高梨最大の武器を1球しか使わず、空振り三振に仕留めたのである。見事な配球だった。

 それにしても2試合連続で9回に3投手を投入した巨人。延長戦がない特別ルールだからこそできる総力継投だが、長くは続けられない。早くデラロサに1イニングを任せられるようにならないと苦しい。(スポニチ本紙評論家)

続きを表示

2021年5月23日のニュース