清宮 狙うは勝利の先の108号、中村6発を祝福「頼もしい」

[ 2017年8月23日 05:30 ]

侍ジャパンU―18国内合宿・初日練習前のアップで安田(右)と笑顔を見せる清宮
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 第28回WBSC U―18(18歳以下)ワールドカップ(9月1〜11日、カナダ)に出場する侍ジャパン高校代表の国内合宿が22日、千葉県内で始まった。最多タイ記録の高校通算107本塁打を誇る早実・清宮幸太郎内野手(3年)は広陵・中村と共闘しながら、初優勝に導くことを誓った。

 その瞬間、清宮の瞳が輝きを増した。この日、甲子園で1大会6本塁打の新記録を樹立した中村の話題だ。

 「今日も2本打って、いろんな記録を塗り替えて本当に頼もしい。早くこっち(高校日本代表)に来てほしいですけど、決勝ではジャパンでの余力を残しながら燃え尽きてほしい」。23日に決勝に臨むスラッガーの合流を待ち望む一方で「(代表では)仲間なので、バンバン打ってほしいです」と、さらなる活躍を期待した。

 もちろん、2年ぶりに侍ジャパンの練習着に袖を通した自身も負けてはいない。この日は、木製バットでのフリー打撃で57スイング中、9本の柵越えを放った。9本中8本が右方向だったが、残りの1本はバックスクリーン直撃の推定125メートル弾。好調ぶりを示し「詰まったりもしたが、打球もよく飛んだし、体もなまっている感じはしない。いい感じで仕上がっている」とうなずいた。

 1年生で唯一代表入りした前回大会は、9試合中8試合で4番起用されたが27打数6安打、打率・222、2打点。チームも準優勝に終わった。悔しい結果だったが、当時の西谷浩一監督からは「お前が2年後、また(代表に)入って、みんなにこの経験を伝えてほしいから入れたんだ」と声をかけられた。当時を思い起こし「その意味を今になって凄く感じている。自分が経験したことを伝えることができれば」と、責任感を強めた。

 今合宿中には練習試合3試合が予定され、本大会前に高校通算本塁打を更新する可能性がある。それでも、「世界一」という目標はぶれない。「チーム・ジャパンで勝ちにきているので。その中でホームランが出ればいいと思うが、勝ちを優先して頑張りたい」。頼もしく話した主砲に小枝守監督は「臆せず自分のスイングを心掛けてほしい」と期待を込めた。(原田 真奈子)

 ▽日本のU―18W杯 高校日本代表メンバーで臨んだのは過去4回で、準優勝3回、6位が1回で優勝はない。04年はダルビッシュ(現ドジャース)を擁したが、決勝でキューバに敗れ、大谷(現日本ハム)、藤浪(現阪神)がいた12年は6位。松井裕(現楽天)らが参加した13年、初の日本開催で清宮が4番に座った15年と、2大会連続で決勝で米国に敗れて準優勝に終わった。

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