広陵・中村 3安打締めもV届かず涙「記憶に残る選手になりたかった」

[ 2017年8月23日 17:20 ]

第99回全国高校野球選手権大会決勝   広陵4―14花咲徳栄 ( 2017年8月23日    甲子園 )

<広陵・花咲徳栄>初優勝を飾り、喜びを爆発させる花咲徳栄ナインの向こうで肩を落とす広陵・中村
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 ベンチ前に整列し、花咲徳栄の校歌を聞きながら広陵・中村は涙を止めることができなかった。10点を追う9回1死一塁で迎えた広陵・中村の第5打席。左翼線に二塁打を放って後続に託した。それでも生還はならず、本塁手前で天を仰ぐしかなかった。

 「最高の仲間とここで試合ができて幸せでした」と話したが、それでも「ここで勝ってみなさんの記憶に残る選手になりたかったで。そうはなりませんでした」。汗と涙をぬぐいなから悔しさもにじませた。

 準決勝で2本の本塁打を含む4安打。85年に清原(PL学園)が記録した1大会5本の大会最多本塁打記録を更新し、打点、塁打数も単独トップとした。この日の決勝では2本の二塁打など3安打をマーク。最多安打「19」、最多二塁打「6本」の最多記録に並べるなど最後まで存在感を見せつけた。

 「バットを一生懸命振りました」と、甘い球は全部振っていく姿勢を貫いて、記録にも記憶にも残る選手になった。表彰式では涙はなく引き締まった表情。頂点には届かなかったが、鮮烈な印象を残して甲子園を後にする。

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2017年8月23日のニュース