2度の手術、毎晩ベッドで泣いていた…広陵の背番号18“3代目”主将・岩本のリーダーシップとは

[ 2017年8月23日 20:31 ]

第99回全国高校野球選手権大会決勝   広陵4―14花咲徳栄 ( 2017年8月23日    甲子園 )

<広陵・花咲徳栄>準優勝盾を手に笑顔の広陵・岩本主将
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 広陵の背番号18、岩本淳太主将が準優勝盾を受け取る。今年こそと臨んだ決勝で4度目の準V。またも悲願の初優勝はならなかった。その中でナインは岩本に感謝の気持ちを忘れなかった。新チームになった当初は佐藤勇治が主将となり秋には大会6本塁打の中村奨成が2代目。しかしチームがまとまらず中井哲之監督が指名したのが岩本だった。

 大阪・全羽曳野ボーイズのエースとして入学。1年ですぐ144キロをマークして将来のエースと期待された。しかし右ヒジを壊し2度の手術。ボールを投げられなくなった。それでも岩本はチームのために言うべきことは言う男だった。そこを見た中井監督が「岩本には男気がある」と任命した。

 「1年のとき右ヒジをケガして毎晩寮のベッドで泣いていました。エースとしてチームを日本一に導けなかった。3年春に任命され、こうなったらチームを日本一にしようと思うようになった」

 夏の予選前には学校の全クラスを回り「皆さんの応援がないと勝てません。応援お願いします」と頭を下げた。ベンチ外のメンバーには「お前らの分まで一生懸命やるからベンチメンバーを支えてやってくれ」と声を掛けた。補助員としてチームの練習を手伝った柴幸樹(3年)は「岩本の言うことは筋が通っていて、厳しいことを言うけど自分が率先してやっているから全員が納得する。秋までチームが今ひとつまとまりに欠けていたが岩本でまとまった」と決勝進出は主将のリーダーシップだと力説した。

 力を出し切っての準優勝。岩本は「野球を続けたいので、もう一度手術を受けます」と大学でエースを目指す。

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