日通2年連続初戦突破 プロ注目北川、配球読んで3安打3打点

[ 2017年7月19日 05:30 ]

第88回都市対抗野球第5日・1回戦   日本通運5―3三菱重工広島 ( 2017年7月18日    東京ドーム )

<三菱重工広島・日本通運>1回1死二、三塁、日本通運・北川は左前へ先制2点適時打を放ちガッツポーズ
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 日本通運(さいたま市)が1回戦で三菱重工広島に競り勝ち、2年連続初戦突破を果たした。今秋ドラフト候補の北川利生外野手(24)が先制打を含む3安打3打点。不動の4番打者として打線を引っ張り、1964年以来53年ぶり2度目の頂点に向けて好発進した。三菱重工名古屋(名古屋市)、新日鉄住金東海REX(東海市)も2回戦に進んだ。

 読み勝ちだった。初回1死二、三塁。北川はカウント1―1からの内角直球を見逃した。追い込まれたが「厳しいコースは強引に打たず、甘い球を狙った」。ノーステップに変えて甘く入ったフォークを捉え、左前に先制の2点打を放った。

 2回2死満塁ではきわどい内角球に手を出さず、2―2から真ん中に入った直球を中前にはじき返した。7回にも中前に運んで3安打3打点。「チャンスでのボールの待ちかた。そういう打撃ができた」とうなずいた。

 昨年の入社1年目から4番を務め、同年の都市対抗では初打席で先制ソロ。ただ、主砲へのマークは厳しくなり、今大会の南関東2次予選ではボール球を強引に振る場面も目立った。「去年までは大学の貯金で打てていた。今は来た球を打つだけではいけない」。

 日本通運で外野手となり、今季から三塁に転向。ただ、元捕手で大阪桐蔭時代は藤浪(阪神)、創価大では田中(ソフトバンク)のいずれも1年先輩で球を受けた。2次予選後は1日約1200スイングを課した一方で相手投手の自らへの配球やコースを洗い直した。捕手目線で打席に入ることで「ボール球を振らず、打つべき球を打つことができ始めている」。初戦から3安打と結果を出した。

 昨年の日本選手権は決勝でヤマハに敗れ「負けたときのことが今でも頭をよぎる。何とか勝ちたい」。53年ぶり2度目の黒獅子旗へ。4番のバットが再び火を噴く。

 ◆北川 利生(きたがわ・りお)1993年(平5)5月11日、大阪府東大阪市生まれの24歳。中学時代は東大阪リトルシニアに所属。大阪桐蔭では1年からベンチ入りも2年春のセンバツはメンバー外。創価大では2年春にMVPを獲得。4年間でベストナイン4度、打点王に5度輝いた。日本通運では昨年3月のJABA東京スポニチ大会から4番を担う。1メートル78、85キロ。右投げ右打ち。

 ▼日本通運・生田目(最速155キロの新人右腕は9回に公式戦初登板。最速147キロで1安打無失点)緊張はしたが、力まずに変化球でストライクが入ったのは良かった。

 ▼三菱重工広島・町田公二郎監督(相手を上回る13安打も3得点で敗れ)走塁ミスもあったし、最後は勝たせられなかった監督の差です。

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