【秋田】大曲工・藤井 ノーヒッター 将棋のあの人に「あやかりたい」

[ 2017年7月19日 05:30 ]

第99回全国高校野球選手権秋田大会3回戦   大曲工1―0大曲農 ( 2017年7月18日    さきがけ八橋 )

大曲工の藤井
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 最速144キロを誇る大曲工の怪腕・藤井が秋田大会11人目のノーヒットノーランを達成した。16日は金沢西・柳橋、17日は岡山大安寺中教校・中村が完全試合を達成。そしてこの日は秋田で、3日連続となる快挙が生まれた。

 1―0の投手戦。藤井も、ベンチも大記録のことは頭になかった。試合中は捕手の藤原と、「高めに浮いたらやられる。とにかく低めに投げよう」と確認し続けた。そして最後の打者を空振り三振に打ち取るとようやく笑みがこぼれた。4四球を与えたが、2試合連続2桁となる10奪三振。直球が内外角に決まり、得意のスライダーも切れた。

 将棋で公式戦29連勝の新記録を樹立した最年少棋士、藤井聡太四段(15)と同姓。阿部大樹監督は「緊張感のある試合だったので一球一球丁寧に投げたのがいい結果につながった」と振り返り最後は「(連勝記録に)あやかりたいですね」と付け加えた。

 今秋ドラフト候補右腕だが、昨春に右足首じん帯を断裂していた。完治しないまま登板した昨夏甲子園1回戦の花咲徳栄戦では8回5失点で敗戦も、7奪三振の力投を見せた。今年3月に悪化した患部の手術を受けたが、リハビリ中のストレッチで股関節の柔軟性がアップした。連覇を狙い、万全の態勢で迎えた今夏、秋田No・1右腕が本領を発揮した。

 ◆藤井 黎来(ふじい・れいら)1999年(平11)9月17日、秋田県生まれの17歳。小2で野球を始め、美郷中では軟式野球部に所属。大曲工では1年秋からベンチ入りし、昨夏は背番号11で秋田大会5試合中4試合に登板し、甲子園出場に貢献。2年秋からエース。1メートル81、85キロ。右投げ右打ち。

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2017年7月19日のニュース