中日・岩瀬 歴代2位944試合登板も…投球が悔しくて「何もない」

[ 2017年7月19日 05:53 ]

セ・リーグ   中日6―1巨人 ( 2017年7月18日    ナゴヤドーム )

<中・巨>7回から3番手で登板した岩瀬
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 中日の岩瀬仁紀投手(42)が18日の巨人戦で通算登板試合数を944とし、国鉄(現ヤクルト)、巨人で活躍した歴代2位の400勝左腕・金田正一の数字に並んだ。通算403セーブのプロ野球記録を持つ左腕。あと5試合で、阪急(現オリックス)などでプレーした米田哲也の歴代最多登板記録「949」に手が届く。

 一つ一つの積み重ねで、レジェンドに肩を並べた。通算944試合。岩瀬が400勝投手・金田正一の登板数に並んだ。ただ「今日は本当に何もありません」の言葉からにじみ出るように、大投手に追いついたことより投球への悔しさが上回った。

 出番は3点リードの7回。先頭・小林を137キロの内角直球で見逃し三振、立岡を左飛に仕留めたが、長野に右前打を許したところで交代。後を継いだ又吉が後続を抑え2/3回を無失点だったもののイニングを投げ切れなかった。後ろに迷惑をかけた責任感が頭の中を占めた。

 左肘を痛めた影響でここ2年間は不調続き。進退を懸けて挑んだ今季も4月だけで3敗。一時は防御率も5点台まで下がった。だが、そこから立て直すのがベテランの引き出しの多さだ。コントロールの修正に取り組み、オフの自主トレから挑戦したカットボールに近い新球も「結果が付いてくるようになって自信が出てきた」。6月は14試合に投げ無失点で月間MVPを獲得。不死鳥のごとく復活を遂げた。

 数々の記録を打ち立ててきた左腕。ただ、記念のボールは「全然持っていない」という。2年目の00年10月8日の広島戦で7回を1点に抑え、先発として唯一の白星をマークしたときのボールは「かばんに突っ込んだら、どれがどれか分からなくなった」。14年7月26日の巨人戦で通算400セーブを飾ったボールは、最後の1球でマウンドで転んだため「恥ずかしくて」と手元にない。「僕が持っているより、誰かにあげた方が喜ぶでしょ」と考えている。

 次のビッグな記念球はどうするだろうか。あと5試合で、949試合登板の歴代最多登板記録に達する。カウントダウンが始まった。 (徳原 麗奈)

 ▼中日・森監督(岩瀬について)投げるたびにいろんな記録に並ぶ。誰か抜く人が出てきた時に凄い人がいるとなれば、本人もうれしいだろう。

 ≪歴代最多あと5≫岩瀬(中)が今季40試合目で通算944試合目の登板。金田(巨)に並ぶ歴代2位で、セおよび左腕最多タイ記録になった。金田の5526回2/3に対し、先発わずか1試合の岩瀬は944回2/3。投球回では差がついたが、金田の400勝に対し、403セーブと異なる役割を果たしながらタイ記録にたどりついた。なお、歴代最多は米田(近鉄)の949試合となっており、あと5試合に迫った。

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2017年7月19日のニュース