楽天 軍事レーダーを日本球界初導入 新兵器で自軍投手分析

[ 2015年7月20日 07:35 ]

コボスタ宮城のバックネット裏に設置されたハイテク装置(テレビカメラ上の正方形パネル)

 日本球界初の「レーダー反攻」だ!Bクラスに低迷する楽天が、今季からコボスタ宮城のバックネット裏に軍事用レーダーシステムを応用した最新ハイテク装置を設置していたことが判明。IT球団らしく、集積したデータを後半戦に生かして巻き返しを狙う。

 対象物に対して電波を発射して精度の高い計測と分析を可能にする装置は、米国でもMLBが主導して今季から全30球団が球場に設置。球団も昨季途中から準備を進め、今季開幕からデータ収集を開始した。投手のリリースポイント、投球角度、回転数など、これまで当事者の「感覚」に頼っていた部分を計測し、可視化。日本球界初の試みで、球団関係者も「データが後半戦にチームの勝利につながってくれたらうれしい」と期待する。

 最も恩恵を受けるのは自軍の投手だ。疲労などで無意識に起こるリリースポイントや投球角度の変化は不振に陥る兆候でもあり、それを試合後などに伝えることで故障防止や好調維持につながる。特にこれから過酷な真夏を迎えるだけに、詳細な投球データは心強い。

 チームは今月上旬に8連敗を喫した影響もあり、前半戦を借金7の5位で終えた。野手に故障者が多く出たこともあり、打率・242、48本塁打、266得点はいずれもリーグワースト。一方で投手はリーグ2位の防御率3・28と奮闘した。後半戦も投手陣の踏ん張りが不可欠となる。

 この日、コボスタ宮城で全体練習を行った大久保監督も「まずは一日でも早く借金を返す。Aクラスに入るには勝率5割にしないと話にならない」と表情を引き締める。球団も集積したデータをコーチや投手に積極的に提供し、CS進出を狙うチームを全面支援する。

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2015年7月20日のニュース