“豆タンク”DeNA宮崎3番抜てき!キヨシ新オーダーで混セ制す

[ 2015年7月20日 05:30 ]

DeNAの宮崎

 プロ野球は20日から後半戦が始まる。大混戦のセ・リーグは史上初の貯金なしでの首位ターンとなったDeNAが、6勝9敗と唯一負け越している苦手ヤクルトと対戦。19日は横浜スタジアムで練習を行い、中畑清監督(61)は3番に3年目の宮崎敏郎内野手(26)を大抜てきすることを明かした。日本一に輝いた98年以来のリーグ優勝へ、なりふり構わずタクトを振り、最下位まで4ゲーム差という大混戦を抜け出す。

 横浜スタジアムで午後5時から始まったナイター練習。報道陣に囲まれた中畑監督は後半戦初戦の先発メンバーを高らかに宣言した。

 「1番はカジ(梶谷)でいく。2番は啓二朗(松本)、3番は宮崎だな。あいつは右(投手)も左(投手)にも対応できる。2番と3番がキーマンになる」

 4連勝で前半戦を終えて借金完済し、優勝した98年以来17年ぶりの首位ターン。球宴でも梶谷、ロペスが敢闘選手賞を獲得し、筒香も全セの4番で2試合連続打点と初出場の3選手が活躍した。「交流戦の恨みを晴らしたんじゃない?意地を見せてくれた」と満足げ。勢いを持続するため、打線の流れを重視した。

 不動の3番だった梶谷を気分転換のため、13日からの巨人3連戦(横浜)で1番に置くと、計14打数6安打、打率・429と打線をけん引。その一方で3番に上げたバルディリスは、13打数2安打、打率・154と結果が出なかった。そこで、筒香の前に抜てきするのが、宮崎。14年4月26日の阪神戦(横浜)で1試合経験しているだけだ。

 今季はわずか11試合出場ながら、巨人3連戦では初戦が7番、2、3戦目が6番で起用され、10打数5安打と爆発。守備に難があり1軍に定着できなかったが、1メートル72と小柄ながら、パンチ力には定評がある。「豆タンク」の愛称で、社会人のセガサミー時代には右手でリンゴを軽くつぶしてしまったという逸話もある。右膝裂傷が完治し、20日に出場選手登録予定の石川を押しのけての二塁での先発出場に「3番と考えると重圧がかかる。全ての打席が代打の気持ち」と話した。

 首位に立っているが、6位・中日と4ゲーム差の大混戦。12連敗した6月の悪夢は忘れない。「ドラゴンズも投手がそろえば上がってくるよ。もう長い連敗は許されない。先発がダメだったら、中継ぎを全員つぎ込んで山崎康につなぐ試合があってもいいと思う」と中畑監督。残り58試合も一戦必勝のスタイルで駆け抜ける。 (平尾 類)

 ◆宮崎 敏郎(みやざき・としろう)1988年(昭63)12月12日生まれ、佐賀県出身の26歳。厳木では投手を務め甲子園出場はなし。日本文理大、セガサミーを経て、12年ドラフト6位でDeNA入団。通算成績は49試合で打率・247、2本塁打、6打点。1メートル72、85キロ。右投げ右打ち。

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