“熱闘甲子園”お昼過ぎに終了…試合開始早めて3割節電

[ 2011年8月17日 17:28 ]

夏の高校野球準々決勝2試合を終え、早々にグラウンド整備が行われる甲子園球場=17日午後0時43分

 夏の高校野球準々決勝2試合があった17日の甲子園球場は、節電策の一環として試合開始時間が繰り上げられ、電力需要ピークの午後には球場全体が閑散とする今大会初めての光景が見られた。

 午後1時半。甲子園球場は晴れにもかかわらず球児の姿がない。第2試合の如水館(広島)―関西(岡山)戦は1時間近く前に終了。通常この時間に響くブラスバンドの演奏や声援はなく、強い日差しのグラウンドには数人の整備員が立っているだけ。アルプスには、誰もいなかった。

 例年2試合の日は午前11時プレーボールだが、ことしは節電のために3時間前倒し。朝8時に試合開始という例のない日程を組んだ日本高野連の竹中雅彦事務局参事は「選手は睡眠を多くとって体力回復してほしいが、こういう状況なので仕方ない。少しは社会貢献できたのでは」と話した。

 電力使用の多くはナイター照明によるもの。1回戦から試合開始を早め、試合の間隔も短くし、昨年は9日だった点灯日を6日に減少させた。ナイターになっても照明を間引きし、25%のライトはつけなかった。

 鈴木康弘球場長代理は「時間帯によっては去年に比べて3割節電できた」と語る。選手の安全に配慮し、室内練習場とベンチ周辺の照明や空調は、これまでと変えていない。

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2011年8月17日のニュース