能代商 ミラクルプレー連発も…初8強目前で消える

[ 2011年8月17日 06:00 ]

<如水館・能代商>9回裏、1死二塁、原田の右中間二塁打で安原がホームを突くもタッチアウト

第93回全国高校野球選手権3回戦 能代商2-3如水館

(8月16日 甲子園)
 能代商の初8強は目前で夢と消えた。延長12回に勝ち越しながら、その裏に逆転サヨナラ負け。工藤明監督は「勝つチャンスは少なからずあったので悔しい」と言葉を絞り出した。

 1―1の9回1死二塁で中越え二塁打されたが、スタートが遅れた二塁走者を絶妙の中継プレーで本塁で刺してサヨナラを阻止した。続く延長10回2死二塁でも右前打に右翼・山田一―二塁・石川と中継して二塁走者を本塁で刺すなどミラクルプレーを連発。左腕エース保坂が179球を投げ抜いたが、あと一歩及ばなかった。

 だが、県勢の初戦連敗を13で止めたばかりか、金足農以来16年ぶりの夏2勝。秋田代表として夏の甲子園で大きな足跡を残した。昨夏は初戦で鹿児島実に0―15と大敗したチームが堂々成長した姿を見せつけた。元阪急・山田久志氏の親戚で主将の山田一も目を真っ赤に腫らしながら「少しは秋田の弱いイメージがなくなったと思う。胸を張って帰りたい」と前を向いた。同校は13年3月に統廃合予定で、このユニホームで甲子園に出られるチャンスは来年まで。工藤監督は「あと1年しかないので、もう一度甲子園に帰ってきたい」と再出発を誓った。

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2011年8月17日のニュース