小笠原 巨人では初!自身2度目のサヨナラ打!

[ 2010年6月8日 06:00 ]

<巨・楽>10回1死満塁、小笠原が中犠飛を放ち巨人がサヨナラ勝ち

 【巨人1―0楽天】打った瞬間に勝利を確信した。右手を上げて走りだした巨人・小笠原は一塁ベース付近でナインにもみくちゃにされた。意外にも日本ハム時代の05年以来となる自身2度目のサヨナラ打。お立ち台では笑顔を振りまいた。

 「ゴロの併殺はしないように高めを意識した。最後においしいところを持っていったけど、みんなでつないだ勝利です」
 プロ14年目で通算1894安打の男も、初めて見る景色だった。0―0の延長10回1死満塁で相手は内野手5人の守備シフト。ヒットゾーンの一、二塁間には野手が3人いた。それまでの4打席は2三振を含む無安打。原監督からは低めのボール球を強引にスイングしていることを指摘され、最後に「任せた!」と声を掛けられた。指揮官の助言通りに楽天・川井が投じた低めの2球を見逃し、カウント2ボールから高めのスライダーをミート。「“任せた”という言葉が、この結果につながった」と感謝した。
 「練習のための練習はしない」が持論。フリー打撃では打撃投手の投球に対して打球の方向、角度も頭に入れながらスイングするため、スタンドインしても悔しい表情を浮かべるときがある。前日は自身の打撃練習中に珍しく三塁でノックを受けていた新人・長野を目標として狙い通りに強いゴロを打った。自在な打球を飛ばす日々の高い意識が、チーム今季初となった延長戦でのサヨナラの中犠飛につながった。
 前日は7年ぶりの6被弾で大敗した楽天に粘り勝ち、これでチームは交流戦11勝9敗で初優勝に望みをつないだ。「1つ勝つのは大変なこと。あすにつながるいい勝ち方だった」と原監督。小笠原のバットは、チームを勢いに乗せる力がある。

 ▼巨人・篠塚打撃コーチ(サヨナラ犠飛を放った小笠原について)本人もどういう球を打てばいいか分かっていた。甘い球を一発でものにしたね。
 ▼巨人・クルーン(延長10回を3者連続三振に抑え、サヨナラ勝利を呼び込み今季初勝利)非常に重要な試合で、ストライク先行で投げられた。

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2010年6月8日のニュース