大矢采配に疑問の声 傷が浅いうちにトップ交代

[ 2009年5月18日 12:35 ]

成績不振で途中休養を発表し、記者の質問に答える横浜・大矢監督

横浜・大矢監督が休養、代行は田代2軍監督

無念の大矢監督「こういう判断をされれば従うしかない」

すっきりしない…横浜球団社長「名目上は監督のまま」

田代監督代行「闘争心を持って迷いなく攻める」

 中日に3連敗し、借金11で両リーグワーストの横浜。交流戦を前に、トップ交代で傷が浅いうちに巻き返しを図ることになった。
 大矢監督をめぐっては、昨年も進退が取りざたされたが「途中で投げ出すようなことはしない」と断言。今季は98年の優勝メンバーの石井琢朗(広島)を自由契約にし、鈴木尚典も引退するなど、チームの若返りを図り開幕に臨んだ。しかし、FAで正捕手の相川がヤクルトに移籍するなど、開幕からコマ不足は否めず、WBCメンバーの内川、村田の主力も精彩を欠き、苦しい戦いが続いている。
 大矢監督の采配についても疑問視する声は上がっていた。投手リレーで後手に回ったり、代打起用も左投手には右打者という形にこだわり、切り札的存在の佐伯を使わぬまま敗れるなど、球団内外から批判があった。
 一方で「何年も先を見据えたチームづくりというものがずっとなかった。それは現場というより球団の責任」と指摘する幹部もいた。
 後任の田代2軍監督率いる湘南シーレックスは現在イースタンリーグ2位。若手選手の多くが、シーレックスを経てベイスターズに昇格しており、選手の特性は十分把握。打撃コーチとしても手腕が評価されており、チーム打率2割2分4厘と低迷している打線の奮起が期待される。
 97年に2位となり、翌98年の日本一の土台を築いた手腕を買われ、07年再登板した大矢監督だが、1年目は終盤に競り負けて4位となりクライマックスシリーズの出場権を逸すると、昨年は94敗を喫し「歴史的大敗」(球団幹部)で最下位だった。

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2009年5月18日のニュース