元大関・若嶋津 人の悪口、陰口は大嫌い、自分に跳ね返ってくる――訓示してくれた「人生の師」

[ 2026年3月16日 05:30 ]

2023年12月、感謝の集いであいさつする元若嶋津の日高六男さん
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 大相撲の元大関・若嶋津で、元二所ノ関親方の日高六男(ひだか・むつお)さんが15日午前、肺炎のため千葉県内の病院で死去した。69歳。鹿児島県出身。葬儀、告別式は春場所後に営まれる予定。精悍(せいかん)な顔つきと細身で色黒の体で「南海の黒豹(ひょう)」と呼ばれ人気を集めた。現役時代は優勝2度を記録。引退後は日本相撲協会理事を務めていたが、17年10月に千葉県船橋市内の路上で倒れリハビリ生活を送っていた。スポニチ評論家として解説記事を寄稿していた。

 【悼む】せんえつながら親方と呼ばせていただきます。02年から部屋の後援者に送る新聞の執筆を担当させていただき、退職後も若嶋津好きの仲間らと千葉県船橋市の自宅に招かれ可愛がっていただいた。親方は最近まで相撲中継は見ていたそうで「親方、最近の相撲どうですか」と問うと「凄く面白いよ」と屈託のない笑顔で答えてくれた。路上で倒れてからは記憶が薄れて心配していたが、私の顔を見ると「黒田くん、また太ったか」と優しく語りかけてくれた。これは師匠時代からの「決まり文句」。自分の存在を認識してくれたことに感謝の思いは尽きない。

 現役時代から多くを語らない男。寡黙な男といってはそれまでだが、その何倍もの優しさを兼ね備え、多くの人に愛される方だった。2年前の自宅訪問だった。親方を囲みながら、我々が角界のスキャンダルなどで盛り上がる中、親方はいつの間にかにその場を離れて部屋に戻ってしまった。人の悪口、陰口は大嫌い。それは自分に跳ね返ってきますよ――そう訓示してくれたのだと背筋が伸びた。闘病生活の中でも諭してくれた「人生の師」には永遠に頭が上がらない。 (相撲担当キャップ・黒田 健司郎) 

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