安青錦 双葉山以来!89年ぶり新関脇―新大関の2場所連続V 熱海富士を逆転首投げ!決定戦また制した

[ 2026年1月26日 05:30 ]

大相撲初場所 千秋楽 ( 2026年1月25日    両国国技館 )

優勝決定戦で熱海富士を首投げで破った安青錦は感慨深げな表情を見せる(撮影・西海健太郎)
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 ウクライナ出身の新大関・安青錦(21=安治川部屋)が06年夏場所の白鵬以来、史上9人目の新大関優勝を飾った。本割で大関・琴桜(28=佐渡ケ嶽部屋)を下した後、3敗で並んだ平幕・熱海富士(23=伊勢ケ浜部屋)との決定戦を制して1937年春場所の双葉山以来、89年ぶりとなる新関脇―新大関での連続V。春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)では早くも綱獲りとなり、双葉山、照国に並ぶ史上最速の大関2場所通過に挑む。

 連覇を決め、安青錦は口元をグッと引き締めた。本割で琴桜を力強く寄り切り、迎えた熱海富士との決定戦。「大関として違った緊張感があった」と言う。立ち合いは代名詞のごとく低く当たる。土俵際まで攻められても90キロ近い握力で右下手を引きつけ、最後は逆転の首投げ。先場所に続き決定戦を制し「信じられない。うれしい。責任感を持って、しっかり結果を出せて良かった」。耳をつんざく歓声が心地よかった。

 大の里に完敗した前夜は食欲が落ち、眠れなかった。昭和以降の大関は97人。新大関Vは06年の白鵬が最後だった。看板力士としての重圧は全身で感じた。それでも愚直なまでに前傾姿勢を貫き、再び頂点に立った。新関脇、新大関での連続Vは双葉山以来89年ぶり2人目の快挙。「自分は足元にもいかない」と謙遜するが、かつて新大関Vを経験した玉ノ井親方(元大関・栃東)は「安青錦も立場は変わったけどスタイルを変えなかった。チャレンジャーのままだった」と称えた。

 場所前は、新大関として巡業を完走した。「“新大関”とアナウンスされた時に実感が湧いた」と照れくさそうに言う。不休の22日間で疲れもたまった。それでも「しっかり睡眠を取っている。気付いたらもう寝てるって感じ」と一日約8時間の睡眠で体調を管理。巡業中は基礎運動に重きを置き、強靱(きょうじん)な体で今場所を戦い抜いた。

 12日目からは象徴だった青の締め込みを黒に変更した。安治川親方(元関脇・安美錦)が現役時代に使用していたものを譲り受けた。「着けないと、もったいない」。好調時に締め込みを替えるのは異例だが、大事な終盤戦のよりどころになった。千秋楽まで締め、安治川親方が「うれしい。一緒に戦っている」と話すように師弟で2度目の賜杯を抱いた。

 春場所では綱獲りに挑む。初土俵から所要16場所での横綱昇進となれば年6場所制以降、史上最速(付け出しを除く)。新入幕から所要7場所での昇進なら大の里を抜くスピード記録だ。高田川審判長(元関脇・安芸乃島)は「来場所が楽しみで仕方がない」と大きな期待を寄せる。春場所千秋楽翌日の3月23日は22歳の誕生日。「しっかり来場所も結果を出せるように」。欧州出身初の横綱へ、また挑戦が始まる。

 ◇安青錦 新大(あおにしき・あらた=本名ダニーロ・ヤブグシシン)2004年3月23日生まれ、ウクライナ・ビンニツァ出身の21歳。ロシアのウクライナ侵攻後、相撲を続けるために22年4月に来日。安治川部屋に入門し23年秋場所で初土俵。24年九州場所新十両。25年春場所で新入幕を果たし同年秋場所で新小結。26年初場所新大関。優勝2回。殊勲賞1回、敢闘賞2回、技能賞3回。得意は右四つ、寄り。1メートル82、140キロ。家族は両親と兄。

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