【柔道GS東京】阿部一二三と武岡の死闘12分「修羅場の数が違う」かつてのライバル丸山城志郎氏が分析

[ 2025年12月8日 06:40 ]

柔道グランドスラム(GS)東京大会最終日 ( 2025年12月7日    東京体育館 )

男子66キロ級で優勝を果たした阿部一二三(撮影・河野 光希)
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 男子66キロ級は、五輪2連覇の阿部一二三(28=パーク24)が2年ぶり6度目の優勝を果たした。準決勝で、今年6月の世界選手権を制した武岡毅(26=パーク24)と対戦。同門の五輪2連覇王者と世界選手権王者が初めて激突し、計12分37秒の歴史に残る死闘を繰り広げた。

 両者ともに積極的に技を仕掛け、いつ決まってもおかしくない手に汗握る激しい攻防。最後は阿部一二三が右からの支え釣込み足で相手の体勢を崩してから押し込んで技あり。2028年ロサンゼルス五輪への代表選考で最大のライバルとなる難敵を退け、畳の上で吠えて感情を表した。

 阿部一二三の死闘といえば、東京五輪の代表決定戦として2020年12月13日に史上初のワンマッチで争われた丸山城志郎戦が思い出される。24分間互いに死力を尽くし、阿部一二三が技ありで勝利した伝説の一戦は「令和の巌流島」とも称された。あれから5年、既に現役を退いた丸山さんはこの日、会場で五輪王者VS世界選手権王者の頂上決戦を見届けた。「見る側としてはシンプルにおもしろかった。僕もそう思われていたのかな。やっていた側なので選手の心理状態も分かります」。阿部一二三と数々の激闘を繰り広げてきた丸山さんならではの視点で考察、分析した。

 勝負が決まった場面については「投げてはないけど、こかした、みたいな」と表現。「普通ああいうのは出ない。終盤で出せる勝負強さが素晴らしい」。きれいな投げ技でなくてもなんとか相手を倒そうという執念を感じ取っていた。「武岡選手の方が全体的に押していてこのまま行くのかなと思ったけど、それをひっくり返す強さが素晴らしい。非常に追い込まれていたと思うけど、最後の最後に強さを見せた。経験値が違うと思う。修羅場をくぐってきた数が違う」。5年前の経験も今回につながっていた。

 武岡との準決勝、その後の顕徳海利(21=天理大3年)との決勝は、いずれも阿部一二三にとって初対戦の相手だった。「初めての対決は非常に大事で、あとあと精神的に響いてくるんですよ」と丸山さん。2028年ロサンゼルス五輪へと続いていく、新たなライバル物語が始まった。

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