【陸上】女子100m障害 0秒003差の大接戦!田中佑美が初V「集中しきることができた」

[ 2025年7月7日 04:15 ]

陸上・日本選手権兼世界選手権東京大会代表選考会最終日 ( 2025年7月6日    東京・国立競技場 )

<日本陸上競技選手権>女子100メートル障害で優勝した田中(撮影・藤山 由理)
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 女子100メートル障害決勝では、パリ五輪代表の田中佑美(26=富士通)が12秒86で初優勝を飾り、2大会連続となる世界選手権切符に大きく前進した。写真判定中に一度は2位と表示されるハプニングもあったが、2位の中島ひとみ(29=長谷川体育施設)と0秒003差の大接戦を制した。

 ハプニングを経て初の日本一が確定すると、田中佑は安堵(あんど)の笑みを浮かべた。「自分に集中しきることができたのが金メダルの一番の要因」。日本勢最上位の世界ランキング25位につけており、さらにポイントを上積みしたことで世界選手権切符に大前進した。

 僅差の大接戦だった。最終10台目まで田中佑がトップ。最後は中島らに猛追を許す展開となった。フィニッシュ直後に会場の大型ビジョンに映し出されたのは中島で「見えないところで抜かれていたんだな」と諦めた。だが、速報順位のトップは田中→中島→田中と次々と入れ替わった。「うわ~!って言ってました」。最終的に記録上は12秒86の同タイムながら0秒003差での勝利となり「後悔なく出し切った。1番でも2番でもいいかという気持ちでした」と振り返った。

 23年世界選手権では予選敗退。昨夏のパリ五輪は敗者復活戦から準決勝に進んだが、世界の壁にはじき返された。今季はスプリント力が上がり、抜き足の技術も向上。4月には男子110メートル障害22年世界選手権代表の石川周平との結婚を公表した。公私とも順調で大一番を迎えたが、前夜は寝付けず「自然とレースのことを考えて、しかも自分が負けている…。それを5分刻みでやっていた」。最終的には「(スタートの)音が鳴ったら出ること」というシンプル思考に行き着いた。「勝てる時に勝つことの難しさを知っているタイプ。不安はたくさんあったけど、一つ乗り越えることができた」と語った。

 日本一の称号を手に、同じ国立での大舞台が待つ。「重圧は一切背負わず、スタートに立ったら“ぶちかましてやるぞ”という気持ちを忘れないように。絶対にひるまない気持ちで挑みたい」と9月を見据えた。

 ◇田中 佑美(たなか・ゆみ)1998年(平10)12月15日生まれ、大阪府出身の26歳。関大第一中から陸上を始め、関大第一高では100メートル障害で総体2連覇。立命大時代の19年に日本学生対校選手権を制した。21年富士通入社。日本人4人目の12秒台に突入した23年に世界選手権初出場。昔の夢は宝塚歌劇団のスターで宝塚音楽学校の受験願書まで用意していた。ファッション誌のモデルを務めたこともある。自己ベストは今大会準決勝の12秒80。1メートル72。

 《2位中島は結婚公表》0秒003差で優勝を逃した中島は悔しさを抱えつつも、田中と健闘を称え合い「全力は出し切れた」と笑顔を浮かべた。レース後には男子400メートル障害の豊田将樹(富士通)と23年に結婚したことを公表し「(夫に)金メダルをかけてあげたかった」と話した。

 《35歳寺田納得6位》今季限りで第一線を退く35歳の寺田は自身最後の日本選手権を6位で終えた。中盤以降に伸びを欠いて13秒09。「表彰台に上がれずに終わったことが悔しいけど、それが今の私の力」とすがすがしい表情を浮かべた。世界ランキングなどで世界選手権へ出場する可能性は残っており「時間があるのでチャレンジしていきたい」と前を向いた。

 《2年前には誤表示の悲劇》女子100メートル障害では23年大会でもレース後の結果表示で混乱があった。上位4人が横一戦でゴールする大混戦で速報では福部が1位と表示されたが、その後に寺田が1位、福部は0秒04差の4位に訂正となった。参加標準記録を突破していた福部は3位以内なら世界選手権代表入りだったが、4位で代表入りを逃し号泣した。

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