豊昇龍 大の里をぶん投げた!25歳バースデーにお得意さまから“内股”一本

[ 2024年5月23日 05:00 ]

大相撲夏場所11日目 ( 2024年5月22日    両国国技館 )

<大相撲夏場所11日目>大の里(左)を下手投げで破る豊昇龍(撮影・小海途 良幹)
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 25歳の誕生日を迎えた豊昇龍が2敗の小結・大の里を豪快な下手投げで下し、大関の意地を示した。十両昇進後誕生日は3連敗中だったが、最高の形で25歳をスタートさせた。湘南乃海が2敗の平幕同士で当たった宝富士を小手投げで下し、単独トップに立った。3敗で琴桜、大の里、平幕の大栄翔、御嶽海、欧勝馬、宝富士の6人が追う。

 大の里がぶん投げられた結びの余韻が収まらない東支度部屋。場所中は口数の少ない豊昇龍が“トークショー”を開催した。投げた感触を問われると「気持ち良かったね」。十両昇進後の誕生日は3戦全敗だったこともあり「いいバースデープレゼントになった。25歳は勝って始まったから気分はいい」と言葉も弾んだ。

 1学年下の大の里とは高校時代に1度対戦し内掛けで勝利。プロでは初、春場所と下手投げで2連勝中だった。「入門してすぐに三役に上がってきた。負けたくなかったし、しっかり勝とうと集中した」。立ち合いで相手に右差しを許したが、それも思惑通り。右手を出して動きを止め、右足で相手の左足をはね上げながら右手を振り上げる。1メートル92、181キロの巨体を背中から叩きつけた。モンゴルでは霧島と同じ柔道クラブに所属。内股のような大技を披露し、九重審判長(元大関・千代大海)は「叔父さん(元横綱・朝青龍)のようなバネ、瞬発力、体の切れ」と称賛した。

 新旧交代の波が押し寄せる中、「三役、大関が強さを見せないといけない」と人一倍危機感を抱いている。春場所は11勝に終わったが、優勝した尊富士、大の里には勝利。今場所は既に4敗だが、「壁」としての意地は示した。

 豊昇龍劇場は最後まで見せ場たっぷり。誕生日で連敗中だったことには「書くなよ」とにらみを利かせながらも、懸賞金(1本手取り3万円)が41本だったと聞かされると「懸けてくれた人に感謝。ありがたい。ここは大きく書いていいよ」。振る舞いも着実に叔父さんの域に近づいているようだ。

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