松山英樹 栄光のグリーンジャケット奪回へ カギは「アーメンコーナー」攻略 「もう一回戻れるように」

[ 2024年4月12日 02:30 ]

最終調整を行う松山英樹
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 男子ゴルフの今季メジャー初戦、マスターズは11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(7555ヤード、パー72)で開幕した。21年大会覇者の松山英樹(32=LEXUS)は10日、初出場する久常涼(21=SBSホールディングス)とイン9ホールを回って最終調整を終えた。「アーメンコーナー」と呼ばれる11~13番の全てでチャンスにつけるなど3年ぶり2度目のグリーンジャケットへ、順調な仕上がりを見せた。

 栄光のグリーンジャケット奪回を目指す松山にとって「アーメンコーナー」攻略がスコアメークの鍵となる。オーガスタ最深部のパー4の11番、パー3の12番、パー5の13番を指し、過去に数々のドラマが生まれてきた名物ホールが続く美しいコーナーだ。

 風の読みが難解で流れるレイズクリークがミスショットを吸い込む。過去12度出場の松山の3ホール(計パー12)平均スコアは「11・70」。その中で10台だった年が過去に2度ある。5位に入った15年が「10・00」、そして優勝した21年も「10・75」。計2度のトップ5入りは、中盤の要所攻略から流れをつくった形だった。

 開幕前に唯一インを回ったこの日、11番で右林の先のラフから200ヤード以上の第2打をピン左奥4メートル、続く12番では第1打をピン左3メートルにつけた。13番パー5ではクリーク手前に刻んだ第3打を“OK”に寄せ、全3ホールでチャンスメーク。期待を抱かずにはいられない、そんな「アーメンコーナー」の予行演習だった。2日連続で一緒に回った久常も「松山さんの凄さを肌で感じた」と感嘆。ラウンド後はタイガー・ウッズ(米国)と並んで練習場で打ち込み、調整を終えた。

 「21年に優勝できたのは凄くうれしかったし、もう一回その場所に戻れるように頑張りたい」と語った松山。直近4戦は優勝を含めて全てトップ15入りで、米ツアー公式サイトの優勝予想でも4位に推されている。3年ぶり2度目の頂点を目指し、13回目のマスターズに挑む。

 ▽アーメンコーナー オーガスタ・ナショナルGCの11番から13番までを指す。クラブハウスから最も離れた位置にあり風を読むのが難しく、ここでのプレーが勝敗を左右することが多い。1958年にアーノルド・パーマーが12番でボールの処置を巡って一悶着(ひともんちゃく)があった後に13番でイーグルを奪って優勝した際、米誌記者が名付けた。“神に祈らずにはいられない”難所という意味からこの呼び名が定着した。

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