大坂なおみ 子供が泣き出し試合が中断するハプニングも「娘を思い出した」

[ 2024年4月12日 20:04 ]

女子テニス国別対抗戦ビリー・ジーン・キング杯予選第1日 ( 2024年4月12日    東京・有明コロシアム )

大坂なおみ
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 日本がガザフスタンから2勝を挙げ、11月の決勝大会進出へ王手をかけた。第2試合に登場した世界ランキング193位の大坂なおみ(26=フリー)が世界50位のユリア・プチンツェワ(29)に6―2、7―6でストレート勝ち。約1年7カ月ぶりの国内試合を白星で飾った。第1試合は世界79位の日比野菜緒(29=ブラス)が世界939位のアンナ・ダニリナ(28)に快勝。3戦先勝方式で、きょう13日はシングルス2試合、ダブルス1試合が予定されている。

 大坂は昨年7月に第1子(女児)を出産して今季からツアー復帰。国内で試合するのは22年9月の東レ・パンパシフィック・オープン以来、約1年7カ月ぶり。試合中にハプニングが起き、ママの一面をのそかせるシーンがあった。

 第2セット第7ゲーム、15―15の場面。サーブを打とうとした際に客席で子供が泣き出し、プレーを止めた。「娘のシャイを思い出した」。慌てて会場を出る母親の姿に自身を重ね「じっくり時間をかけて大丈夫よ」と心の中でつぶやいた。一瞬、感傷的になったが、すぐに試合に集中。直後にサービスエースを決めた。

 最速194キロのサーブがさえ、エースは15本を記録。プチンツェワが「氷のよう」と表現した球足の速いコートも味方につけ、最大の武器を生かした。国別対抗戦出場は20年2月のスペイン戦以来。前回は格下に完敗して号泣しており、苦い記憶を払拭する白星にもなった。

 平日にもかかわらず観衆は4000人超。大坂は「今までで一番素晴らしいと思える雰囲気だった。万が一負けたら個人戦よりも大きなショックを受けていたと思う」と実感を込めた。今季の目標はパリ五輪。日本のエースが日の丸を背負う重圧を喜びに変えた。

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