今季最大の14点ビハインドも慌てず 埼玉のSO松田「絶対に自分たちの時間帯が来る」ラグビーリーグワン

[ 2023年3月11日 19:06 ]

ラグビーリーグワン第11節   埼玉41―29東京SG ( 2023年3月11日    東京・秩父宮ラグビー場 )

<東京SG・埼玉>味方へ合図を送る埼玉の松田
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 昨季決勝以来の再戦となった一戦は、2連覇を狙う埼玉が東京SGに41―29で逆転勝ちし、開幕からの連勝を11に伸ばした。勝ち点は49となり、首位をキープ。敗れた東京SGは今季初の連敗で8勝3敗となった。

 今季最大のビハインド(14点差)を背負っても、王者の自信が揺らぐことはなかった。「後半は絶対に自分たちの時間帯が来る。ワイルドナイツの文化として根付いているのが、パニックにならない秘けつだと思う」とSO松田。前半18分までに2連続トライを許し、3―17で折り返し。“危険水域”が迫る得点差でハーフタイムに入ったが、誰ひとり、浮き足立つ選手はいなかった。

 後半開始直後の5分、ショートパスを右へつないで最後はフランカーのボーシェーが反撃の1トライ目。直後に1トライを許し再び14点差となったが、松田は「(ディフェンスを)崩されて取られたものではない」と冷静を保った。言葉通りに同13分、セットプレーからのトライで7点差に迫ると、再開直後のディフェンスからCTBライリーが値千金のインターセプトに成功し、55メートルを独走。「(相手の)メンタル的にもフィジカル的にも落ちる、凄く効果的なトライ」と振り返った。

 そして勝ち越しトライを生み出したのは、松田の右足だった。後半20分、連続攻撃でゴールラインに迫ると、ショートキックをインゴールに落とし、これをFB山沢拓が抑えて逆転。スペースが空いているのは前半から確認していたといい、チャンスの場面でコミュニケーションを取り、狙い通りにトライを奪った。難しい角度を含め、この日は5ゴール2PGを成功率100%で決め、プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)も獲得。「僕の中では(POMはCTBの)デアレンデ」と謙そんしたが、日本代表の10番候補もまた、鮮やかな逆転勝利の立役者だった。

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2023年3月11日のニュース