福島県出身の若隆景&若元春 荒汐部屋での避難生活から12年…兄弟三役に成長「恩返しできたのかな」

[ 2023年3月11日 14:12 ]

大阪府堺市の荒汐部屋で稽古する大波3兄弟。(左から)三男・若隆景、次男・若元春、長男・若隆元(撮影・前川 晋作)
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 大相撲の関脇・若隆景(28)と小結・若元春(29)が11日、大阪府堺市の荒汐部屋で稽古を行った。この日で東日本大震災の発生から12年。福島県出身の2人は、それぞれ故郷への思いを語った。

 若隆景は「あの日のことを思い出すことは毎年ありますね」としみじみ。12年前のできごとに思いをはせながらも、前日に迫った春場所(12日初日、エディオンアリーナ大阪)へ集中を高めている。「いろいろありますけど、自分はしっかり気持ちをつくって明日から活躍すること」。故郷へ、被災地へ、白星を届けることを誓った。

 若元春は「ふとした瞬間に思い出しますね」と、3月11日に限らず常に忘れられない思いを語った。12年前、学法福島高2年生だった若元春は、1学年下の弟・若隆景とともに東京で避難生活を送った。約1カ月間過ごしたのは、兄・若隆元が当時から所属していた荒汐部屋。12年の年月が経ち、あのとき避難生活をしていた高校生2人はその荒汐部屋を引っ張る兄弟三役になった。「そういう意味では恩返しできたのかなと思います」。毎年やってくる特別な日を、ともに三役力士として迎えた大波兄弟。今場所も故郷・福島へ、活躍を届けていく。

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2023年3月11日のニュース