大学No・1司令塔の高本幹が鮮烈2トライ「自信を持って走った」ラグビー全国大学選手権

[ 2023年1月8日 20:28 ]

ラグビー全国大学選手権決勝   帝京大73―20早大 ( 2023年1月8日    東京・国立競技場 )

<帝京大・早大>優勝杯を手に傷だらけの笑顔を見せる高本幹(撮影・篠原岳夫)
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 帝京大が大会決勝史上最多となる73得点、最大得点差となる53点差を付けて早大に圧勝。2大会連続11度目の大学日本一に輝いた。

 接点のフィジカルバトルやセットプレーで圧倒した帝京大だが、司令塔役のSO高本幹也(4年)の卓越したゲームコントロールも見逃せない。前半2分にはステップワークを駆使して自ら突破し先制トライ。後半11分には自分が上げたショートパンとを再獲得すると、そのまま45メートルを走りきって2トライ目。前半には顔に裂傷を負うアクシデントに見舞われながら、フル出場で記録的な2連覇をけん引した。

 「今も(顔は)痛いけどうれしい。80分間、やりたいことを全てできたかというと違うが、チームとして勝てて良かった。(トライは)スペースが見えたので走れると思った。自信を持って走った」

 2年次から10番を背負う大学ラグビー界No・1の司令塔。今年度就任したプロップ出身の相馬朋和監督とは、「意見が食い違うこともある。やっぱり監督はFWっぽい考えなので(笑い)」と、時には議論を闘わせ、チームにとっての最善策を練り上げてきた。一方で「本当に熱い人。FWの練習を見ていてもそう思う」と熱血指揮官に心の琴線を揺さぶられ、高本幹自身もクールなプレーに熱い思いをぶつけてきたシーズンだった。

 決勝を最後に大学ラグビーからは卒業し、今後はリーグワン屈指の強豪に加入予定。目標は日本代表入りで、「もちろん意識するし、いろんなところでプレーしたい」と目を輝かせる。日本代表の10番として活躍する李承信(リーグワン神戸)は、19年4月に入学した元同期。若さを言い訳にせず、一気に世界に活躍の場を広げてみせる。

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