清鶴敏也氏 東福岡SO高本の好判断が勝敗分けた 相手防御の裏突くキックから生まれたトライ

[ 2023年1月8日 06:30 ]

全国高校ラグビー大会決勝   東福岡41―10報徳学園 ( 2023年1月7日    花園 )

清鶴敏也氏

 最後は点差が開いたとはいえ、内容の濃い決勝だった。勝敗を分けたのは、東福岡の2点リードで迎えた後半10分のプレー。SO高本選手が相手防御の裏を突くキックからCTB西選手がトライを奪ったシーンだ。

 東福岡は前半早々から外のスペースにボールを運んでチャンスをつくったが、報徳学園が後半途中からうまく対応しだした。それを察知したからこそ絶妙のキックでグラウンドの真ん中を突いた。報徳がPGで2点差に迫り、勢いが出てきた時間帯。だからこそ価値ある選択だった。防御の陣形を見抜き、プランを実行するしたたかさは一枚上手だった。

 フィジカルの強いFW陣が接点での強さ、優位差を生かして報徳の足を完全に止めた。5大会連続準決勝敗退の反省も踏まえ、防御に磨きをかけたことも頂点に立った原動力だ。(同志社香里監督、大会シード委員長)

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2023年1月8日のニュース