笹生優花がジュニアゴルファー育成イベントに参加

[ 2022年12月23日 05:00 ]

参加者と記念撮影する笹生(後列右から9人目)とKPMGジャパンの森チェアマン(同10人目)
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 昨年の全米女子オープンの覇者・笹生優花(21=フリー)が17日、茨城・静ヒルズCCで行われたジュニア育成イベント「KPMG×笹生優花 Junior All-Star Invitational」(スポニチ後援)に参加した。クリニックやレッスン、ドラコン対決などで小学生ゴルファーと触れ合い、技術向上だけでなくゴルフを楽しむことを伝えた。

 このイベントは、笹生がスポンサー契約を結ぶKPMGジャパンが社会貢献を目的として開催した。“夢に向かって進むジュニアゴルファーにかけがえのない体験を提供することで、世界に羽ばたく未来のスターの創出を目指す”というのが企画主旨で、全国大会出場経験者ら男女24人のジュニアゴルファーが参加した。
 
 まずはクリニックから始めたが、笹生はゴルファーとしての心構えなどを語るのではなく、小学生時代の思い出など、小学生でも親しみやすいことを中心に話した。自分からの話はそこそこに、残りは参加者からの質問に応じた。「毎日どんな練習をしていますか?」という問いには「ジュニアの頃からいろんな練習をやってきましたが、変わらないのは球をいっぱい打つこと。みなさんもいっぱいボールを打ってください」と答えた。「1Wはどれくらい飛びますか?」などの問いかけには「みんなはどれくらいですか?」と逆質問して子どもたちが話す機会を与えるなど、小学生の目線でコミュニケーションを取った。
 
 全国トップレベルの小学生が多く、練習場での実技レッスンでは「みんなうまい。教えることがないですね」と言いながらも、ちょっとしたアドバイスを送るとすぐにナイスショットにつながった。広澤敬也くん(宮城・小野小5年)は1Wを思い切り振れと言われて、当たるようになって飛んでうれしかった」と喜んだ。
 
 米ツアーのメジャーを制するなど世界トップレベルの笹生だが、参加者とは10歳ほどしか違わない。「少しでも遠い存在でないというのを感じてくれれば」と小学生と“友達感覚”で接した。ドラコン対決では男子より35ヤード、女子より65ヤード後ろから打ったが、ビッグドライブを見せた子どもには「負けたかもしれない」と悔しがるなど、笹生も真剣に向き合った。そんな笹生の対応に、参加者からは笑顔があふれた。
 
 19年IMGA世界ジュニア選手権7~8歳で優勝している重原純奈さん(千葉・幸小6年)は「飛距離の伸ばし方を聞いたら、走り込みが大事と教えてもらいました。凄く優しくて楽しい人でした」と感激していた。
 
 子どもたちの笑顔を見て、笹生も充実感に満ちていた。「自分も楽しかったのでいい一日だった。みんないいスイングで元気いっぱいゴルフをしていた。これからも楽しんでゴルフをしていただけたら」。笹生も貴重な経験になったと捉えていた。

 ○…クリニックでは筑波大の白木仁教授も講義を行った。長野五輪スピードスケートやシドニー五輪・アテネ五輪シンクロナイズドスイミングで日本代表のトレーナーを務めたときの話を交えながら、簡単にできるアップの方法などを紹介。小学生はこれからも体が大きくなっていくため「いろんな運動でも膝を深く曲げないこと。これを覚えてください」とトレーニングをしすぎないことを呼びかけた。

 《笹生とスポンサー契約 KPMGジャパン森チェアマン「いいイベントになった」》イベントを主催したKPMGジャパンは、会計監査や税務、経営コンサルティングを主力とする企業。スポーツチームの運営サポートや、選手・団体のスポンサーサポートなども行っており、笹生とは今年、スポンサー契約を結んだ。今回のイベントは「単にゴルフのプレーだけでなく、考え方、体のつくり方、体の使い方も学んでもらいたい」という狙いがあった。同社の森俊哉チェアマンは「笹生さんも自然体で、企画していた以上にやってくれた。いいイベントになった」と語り、「笹生さん自身がジュニアの国際的な活躍に関心を持っている。その辺を話しながら一緒に取り組んでいきたい」とイベント継続に前向きな姿勢を示した。

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2022年12月23日のニュース